赤ちゃんの絶壁、治らないとどうなる?
もし「絶壁」が自然に治らなかった場合、何か健康に被害はあるのでしょうか? こちらも、複数の医療機関などから、「脳や体の発達に影響はない」という見解が発表されています。
It is important to note that positional skull deformities are purely cosmetic. They do not change the volume or contents of the head, nor cause problems with brain growth or intellectual development.(アメリカ小児学会)
- 訳/重要なのは、位置的頭蓋変形症(出産時や新生児期に力がかかって頭の形がいびつになること)は純粋に見た目だけの問題だということです。そのせいで脳の大きさや中身が違ってくることはなく、脳の成長や知的発達に影響はありません。
赤ちゃんの「絶壁」、気をつけたいのはこんなケース
ただ、気をつけたいケースとして、見た目だけの問題ではなく病気が原因で頭の形がいびつになることがあります。
「頭蓋骨縫合早期癒合症」といい、本来なら離れているはずの頭蓋骨のパーツが早い時期につながってしまい、脳や体の発達に悪影響を及ぼす病気で、この場合にはできるだけ早く手術が必要です。
発症の確率は1万人に4~10人と高くはありませんが、気になる時は早めに相談するのが一番です。
小児神経学会からは、次のような特徴が見られた場合は特に受診をすすめるとされています。
1.横から見るとおでこや後頭部が飛び出し、前から見ると頭の左右の幅が狭い 2.横から見ると頭は前後に短く、前から見るとおでこは前にでっぱらず平らである 3.頭を上からみると丸いはずのおでこが船のへさきのように中央部が前にとび出して角ばる 4.頭を上からみると片方のおでこが出っぱり反対のおでこが平らで、おでこが平らになったほうの眼が開きにくい 5.後頭部が平らである 6.頭全体が小さく横からみれば頭の上のほうが尖っている