忙しい主婦のストレスを改装する漢方の画像

「ストレス社会」の異名をもつこのご時世。重い軽いは別にしても、ストレスによる様々な疾患に悩む主婦も多いのではないでしょうか。イライラや不眠などをそのまま放置しておくと、鬱状態になってしまう危険性も。ストレスをゼロにすることは難しいですが、ストレスを軽い症状のうちに対処していくことが大切なのかもしれません。 今回は、主婦に多いストレスや精神の高ぶりを安定させるための漢方薬をナビゲートします!

■ささいなことが気になってしまう場合の漢方

ささいなことが気になる女性の画像

「桂枝加竜骨牡蛎湯」という漢方薬は、ちょっとしたことが気になって落ち着かないといった場合や、精神的なストレスを感じやすい繊細な人に効果があるとされています。 漢方では「気」と「血」のバランスが悪くなることで、不眠や不安神経症を引き起こしたり、神経質になってしまうといった症状が現れるとされています。また、「血」は常に体をめぐっており、これが不足したり過剰になったりすると、不調の原因になるとされています。 この「気」と「血」のバランスを整えるのが、「桂枝湯」をベースにした処方である「桂枝加竜骨牡蛎湯」なのですね。 配合されている生薬は、桂皮、芍薬、大棗、生姜、甘草、竜骨、牡蛎です。処方については、メーカーと製品によっても異なりますが、1日2回で1包を食前に服用します。これは15歳以上の成人の場合で、年齢によって服用する量が異なるので、子どもに飲ませたい場合は注意が必要です。 主に神経質や不眠症に効果がありますが、その他にも夜尿症や眼精疲労といった症状にも効果があるようです。

■怒りっぽくなってしまった場合の漢方

頭を抱えて怒る女性の画像

イライラしたり怒りっぽいと、よくカルシウムが不足していると言われますよね。実際にカルシウムには脳の興奮を抑える効果があるのですが、実際に不足することによって怒りっぽくなってしまうことはありません。 最近イライラしやすい、怒りっぽいなと感じたら、カルシウムではなく漢方の「抑肝散加陳皮半夏」がオススメです。神経が昂っていらだちやすい人に効果があるとされている漢方で、イライラが解消される以外にも、不眠症や小児の夜なきにも効果があるんだとか。 漢方では「血」が不足するとストレスに対する耐性が低くなると言われています。「血」が不足すると「気」のめぐりが悪くなるので、その不足した「血」を補い「気」と「血」を巡らすための漢方が「抑肝散加陳皮半夏」なのですね。 釣藤鈎、柴胡、川芎、当帰、陳皮、半夏、茯苓、蒼朮、甘草の生薬が配合されており、処方については、成人の場合、7.5グラムを2、3回分に分けて、食前か食間に経口投与します。年齢や体重、また、症状によって量は調節する必要があるので、使用上の注意をしっかりと確認しましょう。

■ストレスなどでイライラして眠れない場合の漢方

ストレスで眠れない主婦の画像

不眠というわけではなくても、眠りが浅かったり、寝ても疲れがとれないことがあるなら、まず精神を落ち着けることが大切。「柴胡加竜骨牡蛎湯」は、ストレス等で眠れない場合に効果のある漢方薬です。 漢方において、眠りは「気」が関係していると考えられています。赤ちゃんや子供はぐっすり眠りますが、これは「気」が充実しており、身体のなかをしっかりと巡っている状態。しかし、大人になるにつれて様々なストレスを抱えるようになってしまい、それが「気」の巡りを邪魔してしまうのです。 この「柴胡加竜骨牡蛎湯」は体内に「気」を巡らせ、身体にこもった熱を冷ましながら心を落ち着かせることができると言われています。それに加えて脳の興奮を抑えることができるので、飲むとぐっすりと眠れるようになるんだそう。 配合されている生薬は、柴胡、半夏、茯苓、桂皮、黄芩、大棗、人参、竜骨、牡蛎、大黄、生姜です。処方については、1日2回1包みを食前に水かお湯で服用しますが、年齢によって服用する量が異なりますので、用法・用量に関連する注意をしっかりと確認してくださいね。 不眠以外にも、動悸や不安といった高血圧の随伴症状、神経症や更年期神経症、また、小児夜泣きや便秘といった症状にも効果があるようです。

■不安定な主婦にオススメの漢方まとめ

ストレスを抱える主婦にオススメの漢方の画像

漢方薬は、「気」や「血」の巡りを整えることで体調を整えることを目的としています。様々な生薬を配合するので、効果を考えて漢方薬を選ぶことが大切です。 今回紹介した漢方薬はどれも名前は違いますが、精神を安定させて不眠に効果があるのは同じです。 また、漢方薬は一般的な薬とは違い、副作用がほとんどないのが特徴です。但し、即効性があまりないと言われているので、すぐに効果が感じられなくても続けて見ることが大切です。まずは3か月、続けてみてくださいね。