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40代の女性の不調として、多く見られるのが“腰痛”。とくに子育て中のママでは、慢性的な腰痛に悩まされている人も少なくないのでは? 実際に、産後のマイナートラブル(いわゆる“病気未満”の不調)としては腰痛がもっとも多く、7割前後の人に見られるという報告もあります。その原因の多くが、“反り腰”。おなかを前に、腰を後ろにつき出すような姿勢で、骨盤が前傾した状態です。
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では、なぜ妊娠・出産によって反り腰になるのでしょう? 産婦人科医の八田真理子先生によると、 「妊娠をしておなかが大きくなると、バランスをとろうと、身体の重心が前に移動します。そのため、腰が反りやすいんです。さらに出産が近づいてくると、赤ちゃんが産道を通れるようにするため、リラキシンというホルモンが増加。これにより、骨盤周囲の靭帯や、関節どうしの結合がゆるみ、骨盤が安定しにくくなります」。 骨盤のゆるみは、妊娠・出産にともなう自然な現象で、出産後34か月でもとに戻るといわれます。ただ、この状態で大きな負荷をかけると、慢性的な腰痛を引き起こすことがあります。