夫の不倫が発覚したとき、離婚を決心した妻はどんな行動をとるでしょう? 夫に詰め寄って感情むき出しにした言い争いが続いた末、離婚話もこじれにこじれて膠着状態…そんなことになったら、自分と子どもの生活も守れません。今回は離婚のために「不倫する旦那を泳がせつつ水面下で準備した」という妻たちのエピソードをご紹介します。
ママ友と不倫した旦那から逃げ出す準備はできている(寿々さん/36歳/パート)
友人からの連絡で、うちの旦那の不倫が発覚しました。相手は同じ小学校の保護者で、ママ友のネットワークを駆使して情報を集めました。彼女はバツイチで、再婚や子どもを作る気もなく「恋愛だけで充分と思っている」という情報も入り、旦那が私と別れてまで不倫相手を選ぶことはないと思いました。 だからといって、このまま義務教育の間ずっと一緒なのは耐えられません。ケジメを着けるつもりで離婚の準備を始めました。子どもや学校の関係者には気づかれたくないので、目立たないように着々と…その間は、旦那が麻雀に行こうが外泊の連絡があろうが、快くOKを出す「懐の深い妻」を演じていました。そしてある日、とうとう迎えた「X-DAY」…妻である私の裏の行動に旦那はまったく気づかぬまま。その日も普通に出勤していき、私と子どもは離婚に必要な書類を置いて家を出ました。あれからまだ旦那とは顔を合わせていません。
不倫夫のしらじらしい褒め言葉にソツなく笑って(優子さん/37歳/パート)
家事育児をまったく協力しないのに、不倫までした旦那を許せるわけがありません。当時私は仕事に加え、家事に育児をひとりでやり続けていたので、精神的にもかなり切羽詰まっていました。そんなときに突然、旦那が「俺にはお前だけだよ」とか「いい妻を持った」とか、しらじらしい事を言い始めるようになって…なにかおかしいと調べてみたら、不倫が発覚しました。 無神経でモラハラ気味な旦那に耐えきれなくなっていた私にとって、旦那の不倫はいわば「渡りに船」…これ幸いと離婚の準備にいそしみました。歯の浮くようなほめ言葉を連発する旦那に「ありがとう」と笑顔で返し、表面上はいままで通り普通に過ごしました。水面下では、気づかれないように子どもの保育園や弁護士に相談や手配などをして、コツコツと準備を進めました。 そして〝その日〟が来たときに、旦那は驚きで固まっていました。裏で離婚の準備をするまでに高まっていた私の怒りを、そこでようやく理解して「魔が差したんだ」と言い訳をしてきましたが「ときすでに遅し」です。
不倫した旦那との別れに「良妻」という置き土産(由芽さん/40歳/建築士)
あれこれと細かいことに口を出してくる旦那に嫌気がさしてきた頃、旦那が不倫をしていることが発覚しました。その事実を知った瞬間に私は離婚を決意。でも、理詰めで攻め立ててくる旦那相手に「話し合いの席ではかなわない」と思い、水面下で準備しました。 離婚の準備は、弁護士に相談しながら進めていきました。先生のアドバイスもあり、妻の仕事を果たしたら後は旦那のことはスルーして、不要なストレスは極力溜めないように心がけていましたね。また、家を出るときに荷物は少ない方がいいので、持ち物をこつこつと整理。その結果、家のなかはすっきりと片づいていましたよ。 そんな私のことを旦那は「良い妻になった」と、義母にも話していたようです。仕事は忙しいし、子どももいます。加えて離婚の準備に、ただただ手一杯だっただけなのですが、旦那には「仕事にも家事育児にも熱心な良い妻」に思えたようで…そのことが幸いし、私の行動に気づくことはありませんでした。
ある日、弁護士を伴って帰宅し、離婚を切り出しました。旦那も応戦しましたが、不倫も指摘され弁護士には勝てず…結局そのまま離婚が成立しました。「最後だけでも良い妻だった思い出」が、せめてもの置き土産かなと思っています。
不倫夫とは静かに距離を置いていくことが離婚成立のカギ
のうのうと不倫を続けていた夫たちの迂闊さにくらべ、妻たちのなんとしたたかさでたくましいこと。その勇気と知恵と行動力で、新しい人生を切り開いてゆきますように!