ランチ会がまるで「映画」(美紀さん/35/事務員)

 私が都内の高級住宅街に引っ越してきたのは、1年ほど前のこと。娘が3歳になったのを機にマイホームを購入したんです(といっても、相当安い中古ですけど)。「憧れの高級団地で、のんびりとした優雅な生活」を想像していた私にとって、近所のママ友に招待された「ランチ会」は衝撃すぎるものでした。 彼女は隣の区画の大きな家に住むママで、娘と一緒に散歩しているときに仲よくなり、家に招待されました。彼女からは「最初だからなにも持って来なくていいわよ!」と言われていたのですが、念のためお惣菜を少し作って行ったんです…でも、私がそれを披露することはありませんでした。 ランチ会は彼女の自宅の広い庭で開かれていました。そこにはドレスアップしたママと子どもたちが20人ほど集まっており、まるで映画のワンシーンのよう。普段着の私たち親子は完全に浮いています。
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そして、さらにそこには驚きの光景が…なんと、庭に設営された2つのテントには、シェフのような恰好をした人たちがかいがいしく料理を提供しています。聞くと彼らは出張料理人だそうで、このランチ会のために呼んだというのです。 心地よい音楽が流れる大きな庭で、プロの料理人が作る料理を食べながら楽しそうに談笑するドレスアップしたセレブ親子たち…それはもう、私が知る「ママ友宅でのランチ会」などではありませんでした。