井田:まず、具体的にやり方を教えること。「お米といでおいて!」と言っても、とぎ方がわからなければできないですよね。わからないなら教えるしかありません。「こんなことから?」と思うかもしれませんが、子どもなんかはすぐにレベルアップします。あっという間ですよ。

I:そこをめんどうくさがらないことが大切なんでしょうね。

井田:で、上達したら、ちょっとずつ手を引くこと。いつまでもチェックしないで、まかせることはまかせる。片づけもそうです。3歳くらいの子どもは「分ける」が大好き。だから、「こうしないさい」ではなく、「じゃあ、分けてみて」と参加してもらう。そしてできたあとに楽しいことをくっつけると効果的です。

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I:ガミガミ言うと逆効果ってことですか…

井田:小学生くらいになるとかなりのことはできますから、もうまかせちゃう。「お母さん、本棚の整理できないから頼んでもいい?」なんて、ときには「できない母」のお芝居も有効。好きにしていいからというと、はりきってやってくれる。そして、自分でやったことはキープします。 

I:うう、それを早く聞きたかった…。我が家は2人とも高校生、もう遅いですかね。

井田:成長して中高生になると、あれこれ詮索したり、上からの指示は禁物ですよね。でも、逆に片づけの問題意識は共有できるようになってきます。たとえば部屋の写真を撮って「この家、どう思う?」と聞いてみたり、「あなたの部屋、片付けたアフター写真を見たいわ」などと促したり。