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世の中に、徐々に浸透しつつある「ワーママ」という言葉。ママとしての役割をこなしながら、仕事をこなす方も増えてきています。 これから先、「子どもを産んでからも仕事をしたい!」と思っている女性たちにとっても、非常に心強い環境になっていると言えそうですね。 とはいえ、一言で「ワーママ」といっても、その実態はさまざまです。パートママもいれば、正社員ママもいるでしょう。現実的なところで、世のワーママたちはいったいどれぐらい稼ぎたいと思っているのでしょうか。理想とする年収について、立場別に紹介していきます。

 

■パートママの場合は「扶養内」が理想!

現代においては、子どもがある程度大きくなると、「ワーママ」として仕事をするようになる女性が増えてきています。 とはいえ、ワーママの中でも「正社員としてバリバリ仕事をする」という女性は、まだまだ少数派。特に子どもの年齢がまだ幼いときには、パートやアルバイトとして、ワーママ生活をスタートする方も少なくありません。 こんなパートタイムワーママの理想の年収は、ズバリ「100万円から130万円以内」です。夫の扶養に入りながら働き、家事と子育て、そして仕事をバランスよく両立させようとする姿勢が見えてきますね。 2018年1月からは、配偶者控除、配偶者特別控除に関するルールが変更になっています。 これまでは「ママの給与収入が103万円以下」の場合に配偶者控除が、そして「103万円から130万円以下」の場合に段階的に配偶者特別控除を受けることができました。 2018年からの新ルールでは、38万円という満額控除を受けられる妻の収入が、103万円から150万円までと、大幅にアップしています。 しかし一方で、社会保険上の扶養でいるためには、「給与収入130万円以下」という条件をクリアする必要があります。 社会保険上の扶養を抜けると、国民年金や健康保険を、自分自身で支払わなくてはいけません。年額で考えると負担も大きく、働いた分は保険料の支払いで消えてしまうという現実もアリ。 「そりゃ、お給料は多いに越したことはないけれど……」と考えながらも、現実的な法律などを踏まえて、より効率的な、扶養内「100万円~130万円まで」という年収ラインを理想とする方が多いようです。

■正社員ママは「300万円~350万円」が理想!

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一方で、正社員ママになると、理想の年収も大きく変わってきます。パートママよりも労働時間も長くなり、与えられるプレッシャーも大きくなりやすい正社員ママたち。 頑張って働いている以上、やはりお給料面でもプラスを期待したいところです。具体的な年収でいえば、「300万円~350万円」という数字を挙げるワーママが多いようです。 もちろん理想だけを語れば、「男性と同様に評価されたい!」と思うのは当然のこと。しかしワーママである以上、子どもがらみで仕事に制限が生まれてしまうケースも、決して少なくありません。 2014年に実施されたアンケートでは、女性正社員の平均年収は約360万円です。こちらの数字は、全ての立場・年代の正社員女性を対象にして出されたもの。ワーママとしていろいろ制限はあるものの、「せめて平均くらいは評価されたい」という気持ちが、伝わってきますね。

 

■ただし「家族との時間」を大切にしたいママも一定数

正社員ワーママたちの中には、「仕事も大事だけど、今の年収が全てではない」と考える方も少なくありません。特に子どもを産むために産休・育休に入り、まだ復帰したばかり……というときには、給料よりも「仕事と家庭を両立させられることが、第一」となるのも、ごく自然な流れだと言えるでしょう。 こうしたママたちは、時短勤務などで、自身の勤務状態を調整しているケースも多いもの。当然収入面では、フルタイムで働いたときと比較して劣ってしまいますが、「現実的に考えて、これが限界」と語るママも少なくないのが現実です。

 

■夫の年収を超えたいママもいる!

「夫の年収で家計を支える」というよりは、「家庭全体で家計を支える」という考え方が主流となってきている今、「夫よりも私がバリバリ働いて、より高い年収を目指したい」というワーママも徐々に増えてきています。 仕事をする上で、「収入」がやりがいの全てというわけではありませんが、仕事に対して真剣に取り組む以上、「いけるところまで頑張ってみたい!」という高い理想を掲げる方もいます。 ワーママとして男性以上に稼ぐことは、決して簡単ではありませんが、「だからこそ燃える!」という情熱的なママもいるよう。 こうしたママにとって、理想となる年収はずばり「400万円~600万円」です。自分にできる努力を地道に重ねているからこそ、「実現可能な理想の数字」として、このような年収を挙げる女性も少なくありません。