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貯蓄をしたい、また現在の家計を何とかしたいと思ったときは、どこから手を付けたらいいのでしょうか。現在の家計を問題と思っていなければ、手を付けるところさえわからないかもしれませんね。 お金を貯めることで、ストレスが溜まってしまうのも考えものです。そんな家計を見直す際のポイントをいくつか紹介します。

■まずは出口を考えてみよう

家計の見直しを考える際、まずはその出口を考えてみましょう。支出を減らすためには、その出口を少なくすることも大切なのです。 現金の管理は基本的には財布ということになるのですが、それ以外の支出はどこからでしょうか。そのほとんどは銀行口座ということになります。口座を使って引き落としが行われますよね。 毎月の固定の支出はいいのですが、もうひとつ財布感覚で使用できるクレジットカードがあります。これも銀行口座から引き落とされることになるのですが、このクレジットカードの枚数というのも大切なのです。 最近は、クレジットカードが会員証やポイントカードとなっていることもあり、かなりの枚数を所有されているかたも多いのではないでしょうか。銀行口座もクレジットカードも多くなればなるほど、その分だけ管理が大変になってきます。 銀行口座の場合、理想的なのは支出、貯蓄、収入の3つの口座です。この3つがあれば、管理はかなり楽になるのではないでしょうか。 クレジットカードもポイント等の還元率が高く、便利なものを1枚か2枚にしておけば使用状況を把握しやすくなります。家計の見直しの際は家計だけでなく、それを管理するものの効率も考えるのが良いでしょう。

■住にかかる費用を見直そう

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家計の見直しで最も効果的となるのが固定費です。固定費というだけに毎月の支払いは基本的に同じとなるので、それを少しでも削減できればその削減は毎月のことになります。 まず、家賃や住宅ローンについて考えてみましょう。家賃の場合、収入の3割程度が理想と言われていますが、収入によってはその限りではありません。 家賃が負担になっていると感じた場合、引っ越し費用等も必要になってしまいますが、引っ越しも検討してみましょう。毎月の支払いでずっと続くものですから、多少の費用がかかったとしても、家賃が下がることで大きな節約が可能になるのです。 住宅ローンも同様に見直しを考えてみましょう。すぐに引っ越しというわけにはいきませんが、ローンの借り換えを行うことで、毎月の負担を減らすことも可能です。

■保険の見直しも有効

生命保険や医療保険も家計の中では大きく関わってきます。特に貯蓄型の保険の場合はわかりづらく、保険の担当者に任せっきりという場合も多いのではないでしょうか。 保険を見直すことで保険料が下がれば、これも毎月のことですから大きな節約につながるのです。特に30代や40代といった働き盛りの場合、考えてみたいのが収入保障タイプの保険です。 もしもの場合で働けなくなったとしても、保障の対象であれば毎月お金が振り込まれるため、家計の助けとなります。生命保険の見直しをする場合、保険料だけでなく、こういった保障内容についても見直してみましょう。 しばらく放っておいた生命保険の場合、保険の種類も増えていますし、見直しことで節約のできる可能性はかなり高くなります。 貯蓄型の保険の場合、途中解約だと損をしてしまうこともあるのですが、掛け捨てタイプであれば、簡単に保険の切り替えをすることができます。 貯蓄型の保険の場合であっても、できるだけ損をせずに保険を切り替える方法もありますから、ファイナンシャルプランナー等に相談してみましょう。保障内容を落とさずに保険料を抑える方法もあるかもしれません。

■変動費もしっかり管理して見直そう

固定費の場合、一度見直せばずっと継続するので、効果の高い節約となります。では、食費などの変動費はどうでしょうか。こちらもしっかりと管理すれば、節約の効果は高くなるのです。 そのためには、まずはきちんと家計簿をつけることが大切になります。家計簿をつけることで、どこに無駄があり、どこで節約ができるかがわかりやすくなります。 また、その家計簿によって節約の効果も細かくわかりますから、節約に向けてのモチベーションをアップさせる効果もあるのです。 近年はほとんどの家庭にパソコンがあるので、家計簿を用意せずともパソコンで管理することもできます。フリーの家計簿のソフトを利用してもいいですし、スキルのある人であればxcelなどの表計算のソフトを使用して自作してもいいでしょう。きちんと家計簿をつけるということが大切なのです。 食費などはシーズンや時期によっても大きく変わってきます。お子さんが成長期の場合などはどうしても食費がかさみますし、年齢によっても変わってきます。ですから、その金額だけを見るのではなく、バランスで見るということが大切になってきます。 無駄遣いや贅沢というのは簡単に把握しやすいですが、時期に応じて出費のバランスも変わってきますから、それをきちんと判断することが大切になるのです。

■まとめ

固定費に関しては、一度見直せばずっと有効になります。特に家賃や住宅ローン、保険といったものは金額も大きく、見直しが可能であればその効果はかなり期待できます。 変動費に関してもしっかりと家計簿をつけていれば、無駄な部分も一目でわかるのではないでしょうか。 毎月何にどれだけ使っているかをきちんと理解することが、節約への近道となるのです。ちょっとしたことでも効果は出てくるので、その分貯蓄に回すこともできることでしょう。