それぞれの家族のレシピは?
イベント後半には、一足早く作品を鑑賞した来場者からの質問タイムが。タイトルの『家族のレシピ』にちなみ、斎藤さんそしてクー監督の家族のレシピについて質問が飛びます。斎藤さんは「いい質問ですね」とニッコリ。「レシピではないのですが…」と前置きし、「父が作る麻婆豆腐が激辛なんです。山椒が日に日に増えていくというか…。麻酔銃に撃たれたくらい舌が麻痺したこともあります」と辛党一家のエピソードを披露。噛む感覚がなくなり、痺れすら感じないほどの辛い麻婆豆腐だったことを明かし、会場の笑いを誘います。
日本食もシンガポールの食事も愛していることから、今回の作品のテーマを“食”にしたというクー監督。家族のレシピは映画のラストシーンにも登場する、母親の作ったチキンカレーだそうです。実は、このチキンカレーを監督のご自宅に招待されて、監督のご家族と一緒に食べたという斎藤さん。さらに、撮影最終日にはクー監督自らチキンスープを作って振舞ってくれたとのこと。
「美味しいのはもちろんだけど、撮影で忙しい中、こんなに手の込んだものを作ってくれたんだ…と想像するだけでグッときて涙が出てきました」と振り返った斎藤さん。心温まるエピソードは作品の外でもたくさんあったようです。イベント中も、会場にいるスタッフをねぎらう姿が度々見られ、クー監督の人柄がにじみ出ていました。
映画『家族のレシピ』は2019年3月9日よりシネマート新宿ほかにて全国順次ロードショー。公開日が近づいてきたら、“美味しい”作品紹介もお届けします! 乞うご期待。
取材・文/タナカシノブ