論破は難しいので強硬手段で(美由紀さん/35歳/事務員)
保育園で知り合ったママ友から、「ランチをしよう」とカフェに誘われました。カフェに行くと、ママ友ともうひとり、見知らぬ女性が座っていました。しばらく世間話をしているとママ友は「紹介したい話があるの」と言い、健康食品のパンフレットを出してきました。いわゆる「ネットワークビジネス」です。
私が怪訝そうな顔をしていると、同行の女性が製品のことや商売の方法など、こと細かく話し始め…彼女が話す内容では、もう「確実に成功する」ような気になったのを覚えています。 私の母は以前、「ネットワークビジネス」で失敗した当事者です。なので自分は、関わるつもりはありません。母の失敗のときに調べた知識をフル活用して、ふたりを論破しようとしますが相手はプロ、まったく歯が立ちませんでした。「このままじゃ押し切られる…」そう思った私は、ママ友との関係を捨ててでも断ることを選びました。 断ると言っても理屈ではかなわないので、自分のコーヒー代をテーブルに置き「私は興味がないです」と言って、立ち去りました。その後、ママ友が私に接触してくることは二度とありませんでした。