『億男』。お金の匂いがプンプン漂ってくるタイトルですが、本作で描かれているのは、時間が経過し環境が変わっても変わらない友情や、忙しさの中で見失いかけていた家族の存在。
借金返済のため、毎日あくせく働いていた主人公が宝くじで3億円をゲット。生活、そして考え方はどのように変化してしまうのでしょうか?
映画『億男』
昼間は司書として、夜はパン工場で
佐藤健演じる主人公の一男は、失踪した兄の借金3,000万円を返済するために、昼は図書館の司書として、夜はパン工場で働いています。借金返済ばかりに気を取られ、家族のことをかえりみる余裕のない一男に愛想を尽かした妻・万佐子(黒木華)は離婚届を残し、娘のまどかと一緒に家を出て暮らしています。そんな二人を養いながら、手取り37万円から15万円を借金返済に充て、昼食は牛丼並盛りのみという日々を過ごす一男に、ある日人生の転機が訪れます。
商店街のくじ引きで手に入れた宝くじで、なんと3億円をゲットしてしまうのです。これで借金を返済して、妻と娘と再び一緒に暮らせる! と思った一男ですが、宝くじの高額当選者たちが辿る“不幸な人生”についての記事をネットで見かけ、急に不安になってしまいます。
そこで、一男は、大学時代の親友で億万長者となった高橋一生演じる九十九にアドバイスを求め、会いに行くのですが…。