「離婚する」というのは、人生の一大決心。妻として母として、この選択が本当に間違っていないのか、何度も心に問いかけるもの。それでも「別れざるを得ない理由」とは、どんなことなのでしょうか? 今回お話を聞いた妻たちの「理由」は、驚くものばかり。離婚を決心した当時の心境も合わせて聞きました。

 

私の入院中に家事育児を放棄 (のんさん/40/主婦)

 

主人の収入が少なくて家計が厳しく、家事育児をしながらパートをしていました。ところが、数年前大きな病気にかかってパートを辞めることになりました。主人が仕事をしながら協力してくれたとはいえ、もともと家庭に協力的な人ではなかったので、家事育児で無理をした私は入退院を繰り返すことになってしまいました。

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そんな入院中のこと、他県に住む妹が手伝いに行ってくれたときに、子どもたちが泣いていると連絡がありました。「お父さんが夜遅く帰ってきて晩御飯がなかった」「朝ごはんも最近食べていない」「お金はお父さんが持っているから食べ物が買えない」とのこと。お金も置かずに夜も遅く帰り、食事の準備もしていない。お腹が空いたと訴える子どもにキレ、洗濯もしていない状態だったようです。 さすがに私も驚いて主人と病院で話をするとに。すると主人は「別れたい」と。理由を聞くと、「自分は働いて帰ってくるのが仕事。家事や育児まで面倒みきれない」「自分の時間が欲しい」「食事や生活の準備ができていない家に帰りたくない」「お前は病気だけど、あいつは元気で家事もできる」と。 あいつ…? そう、家事育児を放棄して帰宅しなくなったばかりか、私がいない間に浮気してその相手の家に入り浸っていたことを白状…そのひと言で離婚を決意しました。 主人は出ていき、いまは残された家に私と子どもだけで住んでいます。私の身体がすっかり良くなることはありませんが、無理をすることがなくなりなんとか入院することなく生活ができています。子どもの笑顔も戻り、つましい生活ながらも新しい人生を歩んでいます。