子どもを産み、育て、母となったことで実家の母と接することは多くても、父との距離って、相変わらずだったりしませんか?

 

だからこそ、来たる6月17日の「父の日」に普段いえない感謝の気持ちを、形にして伝えたい。

 

いざなにかを話そうとすると、どこか気恥ずかしい。近い存在であるのに、積極的に会話をすることがない父親。“忙しい”という言い訳でつい見過ごしてしまう、父の日。だからこそ、今年こそ。父の日に、普段言えない“ありがとう”を。

 

今回の「父の日、私のストーリー。」特集では、“父への贈りもの、何がいいかな”と考えたときに思い浮かぶモノにまつわる仕事をする女性が登場。

 

ご自身の父親とのエピソードや贈りたいモノの話を聞きました。

 

 

 

[EPISODE2]

ビール女子編集長・酒井由実さんの「私と父親」

酒井由美

 

“父への贈りもの、何がいいかな” そう考えたときに思い浮かぶモノのひとつに「ビール」があります。仕事で疲れて帰ってきて、ホッとした表情で晩酌をしている。そんな父親の姿を子どもながらに見てきたという人も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は、「ビール」に詳しい女性にインタビュー。ビールに関するさまざまな情報を発信し、イベントなども積極的に行うWEBマガジン&コミュニティ『

ビール女子

』編集長の酒井由実さんに、お父さんのことや父の日に贈るビールのお話、聞いてきました。

 

|いつだって父を笑顔にする、“ビール”

父親が仕事から疲れて帰ってきて、冷蔵庫からビールを取り出して“プシュッ”と開けたとたん、楽しい時間が始まる。親同士がけんかしたときも、ビールを囲めばなんとなく仲直りしている。そんなシーンが、幼な心にとても印象的でした。「ビールって、魔法の飲みもの」。そう思っていましたね。

 

だから、就職して自分の稼いだお金でまず最初に親へ贈るものは「ビールに関するもの」って決めていました。実家には愛犬がいるから、父は外で飲まずに家で飲むことが多い。それなら、家でビールを楽しめるアイテムを贈ろうと。社会人一年目の父の日に、おいしく飲める真空断熱のタンブラーを贈りました。「家飲みがはかどるな」と、父はとても喜んでくれましたね。

 

そのとき自分用のタンブラーも贈り、一緒に乾杯する口実にしたんです。だから、帰省するたびに、父とはいいコミュニケーションがとれている気がします。毎年父の日になると、そのタンブラーで乾杯するのが楽しみなんです。

 

|背中を押してくれた父。ビールを飲みながら

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そんな父の影響で私もビールが大好きになり、大学ではビールにまつわる経済学の勉強をしました。当然、ビールにまつわる職に就きたくなり、インターンとして当時のビール女子編集部に飛び込こました。就職活動の際、「ビール女子にこのまま就職したい」といったら、母親は反対……。でも、父は応援してくれたんです、ビールを飲みながら。

 

普段はあまり多くを語らない父が、ビール飲むと饒舌になって話してくれるのがうれしかったですね。

 

|「とりあえず生」とは違うビールを、父世代へ贈りたい

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ビールが好きとはいえ、いわゆる大手メーカーのビールばかり飲んでいた父。わが家に限らず、父親世代って、ビールといえば「赤ちょうちんでとりあえず生」のイメージがあると思うんです。でも、実際にビールは無限に種類があるんです。味も風味もさまざま。最近はクラフトビールなどもブームになっているので、父世代にもぜひそれを飲んでもらいたいです。

 

初めて父にクラフトビールを贈ったときも、ひたすらびっくりしていました。「これがビールか。東京ってすごいな〜」と。東京ではなく、長野のメーカーで作ったクラフトビールだったのですが(笑)。これからもいろんなビールを贈って、父にいろんな味を知ってもらいたいですね。

 

ビール女子編集長が
父の日に贈りたいビール

 


|メッセージ性のある「よなよなエール 父の日ギフト」

よなよなエール 父の日ギフト
▲よなよなエール父の日ギフト 5種10缶限定ビール入り  3680円/よなよなの里 本店

 

父の日に贈るビールとしてオススメなのが、「よなよなエール 父の日ギフト」。日本のクラフトビールブームの火つけ役とも言えるヤッホーブルーイングの定番商品「よなよなエール」「インドの青鬼」「東京ブラック」「水曜日のネコ」、そして父の日ギフト限定の「レッドエール」の5種類の詰め合わせたギフト商品です。なんとなく見たことあるクラフトビールだけれど、飲んだことはない……という父親世代が多いと思うので、このギフトで、ぜひクラフトビールの良さを味わってもらいたいですね。箱を開けた瞬間に「お父さんありがとう」と、バーンとメッセージが飛び出してくるのもサプライズ感がありますよ。

 

私自身は、今年は父親にはアメリカ・オレゴン州のビール「フルセイルブルーイングカンパニー」のビールを贈ってみようかなと思っています。アメリカ系のビールって苦味が強かったりすっぱかったりと味が極端なんです。父のびっくりした顔が見たいのと、ぜひそれをネタにした話で、盛り上がりたいですね。

 

 

|ビールの色の違いも楽しみのひとつ

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“ビール=黄金色”というイメージが強いですが、じつは色も種類によって全然違います。つい缶のまま飲んでしまうお父さんには、グラスに注ぐことで、ビールの色の違いも楽しんでもらいたいです。

 

「シュピゲラウ」のビールグラスセットは、ギフトにオススメです。ビールがよりおいしく飲めるように、舌にビールが入ってくる流れなどが研究されつくされたグラス。いろいろな種類がセットになっているので、ビールに合わせて飲みくらべて楽しんでもらいたいです。お父さんが楽しみながら飲んでいる姿を想像すると、贈るそばからテンションがあがります!

 

|ビールに合わせたご飯で「ペアリング」を贈る

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なかなか自分の父親に料理を振る舞う機会ってないと思うんです。父の日をきっかけに、その日に飲むビールに合わせたご飯を作ってあげるのも素敵ですよね。ビールは種類によって味がまったく違うので、「ペアリング」を何通りも楽しめる飲み物。

 

たとえば先ほどおすすめした「よなよなエール 父の日ギフト」の中でいうと、「水曜日のネコ」はコリアンダーを使っているので、パクチーサラダなどと合わせたり。「東京ブラック」は麦芽をこがして黒くなっている黒ビールなので、焦がしている繋がりでナッツを選んだり。そうやって近い味同士ををペアリングするのもいいですし、わざと真逆な味をペアリングするとまた違った味わいがあります。

 

そして、それをもとに会話をする時間も、父にとってはギフトだと思うんです。

 

ビールが主役じゃなくていい。あるとその場が楽しくなったり、華やかになったりする。そんなツールとして、ぜひ今年の父の日にはビールを贈ってみてください。

 

酒井由実さん


1993年生まれ。大学ではビールの嗜好とマッチョカルチャー(男性的概念)の因果関係について研究。そんなビール好きが高じて、WEBマガジン&コミュニティ『ビール女子』の編集長として現在は活躍。女子をビールで幸せにするためには苦労を惜しまない。最近のお気に入りは酸っぱいビール「サワーエール」。

取材・文/松崎愛香 撮影/斉藤純平