感情の動きが少ないからこそ引き込まれる!

 

エリアスの顔は、見ての通り骨丸出し。感情を表情から読み取ることはできません。一方のチセも、笑顔も言葉も少ないため、感情の動きがわかりにくい存在です。だからこそ、発する言葉や細かい仕草や、微妙な動きに注目するようになり物語の世界へとグッと引き込まれていきます。

 

二人の感情の動きはわかりにくいのですが、音楽やビジュアルはとても雄弁。エリアスとチセの心を代弁しているかのように、表情豊かに物語を彩ります。生まれ持った資質により悲しく壮絶な過去を持つ少女・チセが、人ではない存在であるエリアスや妖精、ドラゴンといったファンタジー世界の住民と触れ合いながら成長していく姿を、エリアスのように優しく見守りたくなる、そんな物語です。

 

数々の賞を受賞する大人気漫画が原作

 

ヤマザキコレ原作の『魔法使いの嫁』は、「月刊コミックガーデン」(マッグガーデン)で連載中の漫画です。TVアニメは2017年10月より2シーズン、全24話が放送されました。放送前から大注目を浴びていた本作。

 

それもそのはず、原作漫画は、「全国書店員が選んだオススメコミック2015」で1位を獲得し、「このマンガがすごい!2015オトコ編」、「次に来るマンガ大賞2015」でも第2位を獲得するという受賞歴を持ち、ファンにとっては待望のアニメ化だったのです。

 

TVアニメの前に制作された、オリジナルアニメ『魔法使いの嫁 星待つひと』は前・中・後篇の三部作構成で、原作コミックスに同梱で発売されました。その後、映画館で2週間ずつのイベント上映が開催され、こちらも大好評。TVアニメ化への期待度が一層膨らむこととなりました。