鉄道趣味はたくさんあります。その中で、昔からある趣味のひとつが車両撮影、つまり「撮り鉄」です。鉄道雑誌や鉄道に関するサイトを見ると、迫力満点の車両写真を見かけることでしょう。とは言っても「敷居が高そう…」と思ってないですか。今回は「撮り鉄」の中でも、手軽に始められる「駅撮り」を紹介します。次の休日にカメラを片手に子供と「駅撮り」にチャレンジしてみませんか。

「撮り鉄」入門!そもそも、「駅撮り」とは?

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ひと言で「鉄道写真を撮る」といっても、実はさまざまな種類があります。よく時刻表のグラビアで見かけるのは走行写真ではないでしょうか。

 

ただし、走行写真ではスピードが出る列車を的確に撮影するスキルが必要です。また、被写体がとても速いので、スピードシャッターがある一眼レフカメラやミラーレス一眼レフカメラがどうしても欲しいところ。しかし、これらのカメラは安くても数万円するので、子供にプレゼントするにはあまりにも高すぎると思います。

 

その点、駅撮りは誰でも簡単に撮影できます。まず、通過列車でない限り、列車は駅に止まっている状態です。停車している列車を撮るのですから、スピードシャッターは必要ありません。そのため、スマートフォンのカメラ機能でも十分に楽しめます。

 

また、駅にいると時刻表を持っていなくても、いろいろな情報を入手できます。駅の電光掲示板を見れば、次に来る列車の種類や時刻が表示されているので、重たい時刻表を持ち歩く必要はありません。

 

さらに「疲れたな」と思ったら、駅のベンチや待合室で休むことができます。楽をしながら気軽に、しかも美しい鉄道写真が撮れる。これが駅撮りの魅力ではないでしょうか。

「駅撮り」で必ず守るべき3つのルール

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駅撮りに限らずですが、鉄道写真では守りたいルールがいくつかあります。簡単なルールなので、きちんと子供にも伝えましょう。

1.撮影は黄色い線、もしくは白線の内側から

まず、写真を撮影する場合はいかなる時であっても、黄色い線もしくは白線の内側から撮りましょう。黄色い線が引かれているところは後ろから押されても簡単に線路に落ちないところ、と言われています。つまり、黄色い線を越えると列車との接触事故が高まるだけでなく、ちょっとしたことで線路に落ちるリスクが高まる、ということです。列車が入線していない時でも黄色い線からはみ出さない、ということを徹底してください。

2.フラッシュをたかない

二つ目はフラッシュをたかないことです。フラッシュをたくと、運転手の目線が遮られてしまいます。鉄道写真を撮影する際は必ず「フラッシュをたかない」設定にしましょう。

3.「撮り鉄」同士、お互い譲り合う

三つ目はお互いに譲り合うことです。特別な車両が入線する際、ホームが大混雑になることがあります。そのようなときはお目当ての車両を撮影することができたら、相手に譲るために後ろに引くようにしましょう。 駅撮りは鉄道写真を手軽に楽しむだけでなく、子供にルールや公共心を守らせる絶好の機会だと思います。

上手に「駅撮り」する5つのコツ 

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このように気軽にできる駅撮りですが、いくつかコツがあります。

1.ホームが長い駅を選ぶ

まずは撮影する駅を選びましょう。近くにある駅でもいいですが、車両の両数とホームの長さがピッタリと合っている駅ですと、駅撮りは至難の業。ホームの端まで行っても、うまく車両の正面写真を撮ることはできません。その点、ターミナル駅ですと、ホームが長いことが多いので、きれいな正面写真が撮れます。当然のことながら、ターミナル駅ですと、普段見かけないようないろいろな車両を見かけることができます。

2.順光で撮影する

二つ目は逆光に注意することです。逆光になると車両が暗くなってしまいます。なるべく、太陽を背にする形で撮影する、順光を意識するようにしましょう。

3.電車が停車している逆のホームから撮る

三つ目は車両が止まっている反対側から撮影することです。反対側から撮影すると、鉄道雑誌のように床下まで写っている形式写真が撮れます。

4.低い姿勢で撮る

四つ目はなるべく姿勢は低くめに。できることなら、立て膝をついてみましょう。きっと、思ったよりもカッコイイ写真が撮れますよ。

5.車両正面にピントを合わせる

五つ目は車両正面にピントを合わせること。慣れないうちはオートで撮影するといいでしょう。スマホの場合はお手本として大人がピントを合わせるといいですね。 これらのコツを踏まえた上で、あとは練習するのみ。だんだん、うまく撮れるようになると、鉄道写真も楽しくなってきますよ。

イベント時に撮影する際の注意点

出発式やお別れ運転の際に駅撮りをすることもあると思います。そのような時はいつもとは違うコツがいります。

 

まず、少なくともお目当ての列車が入線(発車)時刻の30分前には現場にいるようにします。直前ですと、撮影ポイントに近づけない可能性があります。

 

二つ目は無理をしない、ことです。特に小さい子供が群衆の中に入ると、予想もつかない事故に発展することもあります。「無理だな」と思ったら、遠くから列車を眺める決断も必要です。

 

取材・文・撮影/新田浩之