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同じ敷地内に親の世帯と子どもの世帯が一緒に住む“敷地内同居”。義理の家族との共同生活にはトラブルがつきもので、世間には悩みを抱えている人が多くいるようです。一体どんな騒動が起こっているのか、同居した実例を見ていきましょう。

 

アポなし、ピンポンなしの訪問は当たり前?


今年7月、“敷地内同居で義理の家族に迷惑をかけられている”という女性が注目を集めていました。女性の家は田舎にあるため、夜以外は鍵を開けっぱなしにしているそう。すると義理の妹が、インターホンなしで家に入ってくることがあるといいます。夫から注意してもらっても改善されず、精神的に追い込まれるような状況に。また耐えかねて鍵をかけると、義母から「閉め出しをくらってる」などと冗談を言われるのも苦痛だと訴えていました。

 

女性の不満に対して、「私も同じ敷地に二世帯で住んでるけど、みんな当たり前のようにアポなし、ピンポンなしで入ってくるのが信じられない」「何も言わずに玄関開けられるのって本当につらいよね。自分の家で落ち着けないのは、すごいストレスになる」と共感する声が続出。

 

また女性へのアドバイスとしては、「何とか理由を作って鍵をかけるべきだよ。夫から鍵をかけるように言われていますって一芝居打ってみたら?」「最近は物騒だし、強盗や空き巣がきたら怖いから鍵をかけますって言うのがいいと思う」といった意見が上がっていました。

 

同じように敷地内同居をしている人は、ほかにも“過剰な干渉”で悩まされることが多いようす。「ちょっと外出しただけでどこに行ってきたのか聞かれて、神経がすり減りそう。何も言わないで出かけると不機嫌になるくせに、自分が外出するときは黙ってるし…」「窓を開けてたら、カーテンの隙間から義母が覗いてきて『暑くないの?』って。本当にびっくりした」などの体験談が上がっています。

 

親世代と一緒に暮らす利点って?


敷地内同居についてはトラブルの報告を目にすることが多いですが、実際には子育ての支援など様々なメリットも存在します。山形県が昨年発表した「山形県における三世代同居・近居に関するアンケート調査」では、子世代が同居・近居中の親世代から受けている“子育て支援”の内容が明らかに。

 

49.2%の人が最多となる「子どもの相手・預かり(日常的に)」という回答を選んでいて、続く2位と3位は「家事の手伝い」(37.8%)と「子どもの送り迎え」(34.8%)。「ほとんどない」と回答した人は9.7%と約1割ほどで、大多数の人が親から子育ての支援を受けていることがわかります。

 

義理の家族との付き合いは一生もの。できれば人間関係がこじれてしまう前に、歩み寄る方法を見つけられるといいですね。

 

文/長谷部ひとみ