夢に向かって動き出す

 

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©2018「ルームロンダリング」製作委員会

母親の失踪により、自分は親からも見捨てられた価値のない存在と思い込んでいる御子。自分の殻に閉じこもり、周囲の人々とは交流をしません。ルームロンダリングの際には「隣人との交流はご法度」、とされていることもその理由の一つですが、人と関わろうという気持ちも勇気もないのです。

 

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©2018「ルームロンダリング」製作委員会

すべては自分の持つ特殊能力のせい…と塞ぎ込んでいるのですが、この世に未練のある幽霊たちとの交流を通して、自分にしかできないことに気づかされます。特殊能力の“せい”ではなく特殊能力の“おかげ”で自ら行動を起こすことになるのです。いよいよ、御子の人生が動き出します。

 

映画に続きドラマ化も決定!

 

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©2018「ルームロンダリング」製作委員会

映画公開初日の舞台挨拶で、テレビドラマ化も発表された本作。ドラマ版で御子が出会う幽霊たちも、楽しみですよね。

 

本作の片桐健滋監督は、映画『アメリ』のジャン=ピエール・ジュネ監督の大ファン。赤や緑を基調にした御子の衣装や、どんなときも手放さないアヒルのルームランプは、『アメリ』へのオマージュなのだそう。グリーンのワンピースに赤のロングコート、大きなヘッドフォン。ファッションや小物にも注目です。

 

ワケあり、事故物件、霊といったキーワードが出てくるのでオカルト映画?と思いきや、心と心の交流が描かれたハートフルなコメディ作品です。

 

夏といえば幽霊モノ!今年の夏は、「ゾクッ」ではなく「クスッ」となるひと味違ったオカルト映画をチョイスしてみませんか。

 

文/タナカシノブ