“ルームロンダリング”とは、ワケあり物件に住み、その履歴を帳消しにするという秘密のお仕事。
主人公の御子は、叔父にすすめられ“ルームロンダリング”のアルバイトをしています。幽霊が見える御子は、行く先々で幽霊と奇妙な共同生活を送ります。そこで、この世に未練タラタラな幽霊たちのお悩み解決に奔走していきます。幽霊、ワケありといったキーワードが並びますが、ハートフルな心温まる物語です。
個性溢れる幽霊たち
事故で父を、失踪で母を失った主人公・御子(池田エライザ)は、祖母の元で育てられました。祖母が亡くなると、不動産屋を営む叔父・悟郎(オダギリジョー)に引き取られます。叔父は、住む場所とアルバイトを斡旋してくれるのですが、その仕事内容はちょっと変わっています。
ルームロンダリングとは、マネーロンダリングの住居版です。自殺や殺人で住人が死んでしまった部屋、いわゆる事故物件に一定期間次の住人が住み込むことで、その物件は“通常の物件”と生まれ変わります。ワケあり物件を浄化することで、次の住人に貸し出す。この浄化が御子のお仕事なのです。
ワケあり物件を転々とする御子は、個性的な幽霊(元住人)たちに出会います。風呂場で自殺した津軽弁のパンクロッカー、刺されて死んだコスプレ好きのOL、カニの仮装をした小学生など。一筋縄ではいかない、この世に未練タラタラな幽霊たちのお悩み相談を受けるのですが…。