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免許が持てない子どもにとって、移動手段にも遊び道具にもなる自転車。子どもの頃、自転車で外を駆け回ったという人も多いと思います。しかし現在、ライフスタイルの変化や公園の減少で「自転車に乗れない子ども」も増えているようです。

 

自転車に乗れない? 乗らない?


今年6月、小学2年生の息子を持つ親の「都会在住の子どもは自転車に乗れますか?」という質問が話題になりました。質問者は都内の駅前に住んでいるため、練習をするにも遠くの公園まで自転車を持って行く必要があるとのこと。せっかく買ったものの数年で10回ほどしか乗らず、息子を自転車教室に通わせて乗れるようにしようと考えているそうです。

 

これに対してほかの親からは、「都内在住だけど、うちの子や友達はみんな自転車に乗ってる」「小2と年長の子がいるけど、2人とも乗れる」「うちの子は塾へ行くのも遊びに行くのも、1人で自転車乗り回してるよ」との声が。また、「私にとっての自転車はおもちゃであって実用品ではありませんでした」と子ども時代を振り返る人も現れました。

 

いっぽうで「(子どもが)乗れない」という声も上がり、「うちの子は練習中」「子どもが通う小学校で交通安全教室があって、その時に自転車を使うからマスターさせたい」といった意見も。また「乗れるけど家の周りや学区が坂だらけで、実際乗ってるのは見たことがない」と、あえて乗らない子どもを持つ家庭もあるようです。

 

自転車に乗れるようになる平均年齢は?


今年4月、日本トイザらス株式会社が「自転車に関する調査結果」を公表しました。同調査で「あなたのお子様は何歳頃から自転車(二輪車)に乗れるようになりましたか」と聞いたところ、28.3%で最多となったのは5歳という回答。平均すると4.9歳という結果が出ています。しかし、親世代へ向けた「あなたは何歳頃から自転車(二輪車)に乗れるようになりましたか」という質問では、31.2%を占めた6歳が最多に。

 

同調査では年齢が下がっている理由を、親世代よりもインチの幅が充実しているからだと推測しています。実際、かつての幼児車は16インチが主体でしたが、現在は12インチから幅広いサイズがラインナップ。小さなサイズで、より小さい頃から自転車に挑戦できると補足しました。さらに同社は、フレーム設計技術の発達でサドルの低い自転車が増えた点も指摘。最初から足が地面につく自転車が増え、練習がしやすくなったことも要因に挙げています。

 

乗れる派、乗れない派、乗らない派と、タイプが分かれる子どもの自転車事情。全体として乗れる年齢は下がっているものの、地域によって自転車の利用状況は異なるようです。

 

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文/内田裕子