人手不足が深刻化する現代社会。多種多様なアルバイトがある中で、もはや“高時給”だけでは人は集まらない時代になりつつあります。最近ではファミリーマートが人手不足の解消などを目的に、髪色の規制を緩和したことが話題に。ネット上では、賛同の声が続出しているようです。

 

ファミリーマートが“髪形に関する規則”を緩和


先日とある掲示板で話題になったのが、“ファミリーマートのバイト「茶髪OK」”についての投稿。今年の3月からコンビニエンスストア「ファミリーマート」が、今まで「黒髪のみ」と定めていた髪形の規則を緩和したことが明らかに。アルバイトスタッフの髪色は自由になり、茶髪や金髪などでの勤務ができるようになりました。

 

今回の規則緩和についてネット上では、「日本が無駄にうるさかっただけ」「賛成。おしゃれしたいもん」「覚えることいっぱいあって、バイトしたがる人減ってるもんね。髪色くらい何色にしてもいいと思う」など賛同の声が続出。「正直、コンビニ店員に清楚でまじめな身なりをそこまで求めていない」と、店員の見た目を意識していない人が多い様子です。

 

 

また見た目よりも“接客の質”を求める声も多いようで、「黒髪で無愛想な接客より、茶髪金髪で明るく丁寧な仕事をする人の方が気持ちいい」「接客さえちゃんとしてくれれば、客はなんの問題もない」などのコメントも寄せられました。「接客業は見た目が第一」という考え方は、時代とともに変わってきているのかも?

 

「身なりの自由」によって求人の応募数を増やせる?


髪色の規則を緩和したファミリーマトですが、実際にどのくらいの人が「身なりの自由」を重要視しているのでしょうか? 採用担当者向けサイト「an report」では、アルバイトに関する「身なりの自由」について紹介。その調査結果をもとに、若者求職者の実態に迫ります。

 

アルバイト・パートをしている若者1000人を対象に「“身なりの自由”と“時給の高さ”ならどっちを選ぶか」を質問したところ、全体の32%が「身なりの自由」を選ぶ結果になりました。

 

「身なりの自由」を選択した人のフリーコメントには、「時給の問題より自分がいきいきと仕事したいから」「身なりが厳しいバイトは個性を重視されていない気分がする」「身なりが自由だと気楽に働けると思った」「時給が多少安くても自由な雰囲気の方が心地良い」などの声が。いずれも束縛されることに抵抗があり、“自分らしく働きたい”という考えが強い傾向にあります。

 

また「身なりの自由度がわからない求人広告があったらどうするか」という質問に対しては、25%の人が「その求人には応募しない」と回答。理由については「髪色を理由に不採用になったら面接に行く時間がもったいない」「いざ仕事始める時になって、髪型を指摘されるのはこりごり」というように、不採用や面倒になるリスクを回避したい心境が伺えました。

 

人手不足解消に大きく影響する「身なりの自由」。今後ももっと規制は緩和されていくかもしれませんね。

 

文/長谷部ひとみ