かつては存在した「女子アナ30歳定年説」の「いま」

──佐々木明子さんや大江麻理子さんなど、テレビ東京には年齢を重ねて輝き続ける方々が多いですね。

 

相内さん:

本当にその通りだと思います。ロールモデルになる先輩がたくさんいるというのは、本当に心強い職場環境だと感じています。

 

──その理由については、どのようにお考えですか?

 

相内さん:

経済という専門性があるから、かもしれません。専門性が高い分野なので、年齢に伴う経験値や知識がモノを言う世界です。そのことが、アナウンサーが息長く活躍できる土壌になっているのではないかと思います。

相内優香さん

──今はそれほど聞かなくなったように思いますが、相内さんが入社された08年頃は、いわゆる「女子アナ30歳定年説」と言うものが、まだ色濃く残っていた時代でしたよね。

 

相内さん:

振り返ってみるとビックリするのですが、入社した2008年当時は、ご結婚されてい子どものいる先輩が誰1人としていなかったんです。

 

けれど、時代の要請とともに職場環境も変化して、今は結婚し、出産してもそれぞれの持ち場で輝いている先輩や後輩がいます。

 

「30歳で定年」という、いわゆる無言のプレッシャーみたいなものは、年々薄くなっているのではないでしょうか。

 

──相内さんも30代でモーニングサテライトのメインキャスターに就任し、MBAも取得されて、さらにキャリアが輝いているように見えます。

 

相内さん:

ありがとうございます。先輩たちが努力して築いてきたものがあって、今の私の居場所があるので、テレビ東京のアナウンサーで幸せだなと思っています。

 

アナウンサーは専門職だからこそ、何かプラスアルファがあると大きな強みになる。今回MBAを取得しましたが、知識と専門性の相乗効果を感じています。自分にできることの幅を広げることで、会社員としてもキャリアにしなやかさが出るかな、と思っています。 

相内優香さん
WBSでコメンテーターも務める早稲田大学ビジネススクールの入山章栄教授と