山口もえさん

結婚、出産、離婚を経て、7年前に「爆笑問題」田中裕二さんと再婚をした山口もえさん。2人のお子さんを連れての再婚、ステップファミリーとしての家族の築き方についてお話を伺いました。「うちはチーム田中で一致団結して動いています!」と語るその中身とは? 

「恋する余裕はありません」今思えば

── 田中さんと結婚されて7年目になるかと思います。家族としてスタートしてみてどうでしたか?

 

山口さん:

あっという間だったなと思います。最初、夫と出会ったとき、私は子どもが2人いて、子育てと仕事に奮闘していて恋愛をしようという気持ちがまったくなかったんです。

 

彼から「お付き合いしたい」と言われたときに「私は子どもがいちばん大事です。だから子ども以外のことをする余裕はないんです」と、伝えました。

 

同時に「ただ、もしもちゃんと子どものことも含めて将来を考えてくれるのであれば、恋愛はその後になってしまうかもしれないんですが、考えられるかもしれません」と言う話をしたんです。

 

今考えれば、そんな失礼なことありますかね(笑)。「恋愛する余裕はありません」なんて直接相手に言ってしまうなんて!

 

そしたら夫が「そんなもえちゃんが素敵なんです」と言ってくれました。彼は彼なりに、私のことだけじゃなく、子どもたちとの将来のことを考えていてくれていたようです。

 

夫の誠実さに触れたとき心が揺れました。彼と会うときはいつも子どもたちも一緒だったんですが、子どもたちが彼に心を開いてくれたことは大きかったです。またそう子どもたちが思えるように、夫も努力してくれたことも大きかったと思います。

 

── 結婚の決め手は何だったんですか?

 

山口さん:

彼との結婚を決めたのは、子どもが「パパと一緒に住みたい」といったのが大きかったかなと思います。

 

コミュニケーションはどこの夫婦よりも

山口もえさん
子どもと仕事に奮闘して恋愛する余裕はなかったはずが

── 一緒に住み始めてみていかがでしたか?

 

山口さん:

今考えれば、夫の仕事のペースをくずしてはいけないなど、最初はお互い気を使っていたなと思います。

 

そんななかでも家族としていい関係を築けてきたのは、その日思ったこと、感じたことを必ず夫に伝えるようにしていることが大きかったと思います。

 

夜仕事から帰って、子どもたちが寝たあとだったり、朝、夫が家にいて子どもたちを送り出したあとの朝食の時間だったり。そんなちょっとした時間に、夫となにげない話をするのが好きなんです。

 

「今日子どもがこんなことを話していたよ」ということから始まり、「明日の子どもの送迎をどうするか」「私はこっちにいくから、この子はお願いできる?」など、夫婦2人で力を合わせないと乗り越えられないこともいくつもあったんですね。

 

── 山口さんも、田中さんも家族との会話や時間をとても大切にされているんですね。

 

山口さん:

「本当は言いたいことがあるけど言えずにイライラしてる」とか「何日も夫と口をきいていません」ということはわが家には皆無です。

 

コミュニケーションはどこの夫婦よりもしている方だと思います。

いろんなことをよく話すから、ちょっとしたズレを感じたときは、その日のうちに伝えられるので、不満がたまることもありません。

 

それと、夫がすごく誠実な方だというのも大きいかもしれません。夫は、疲れていてもちゃんとそこは毎日話をしておきたいという気持ちがあるのかもしれません。

リーダーはママ「チーム田中」で一致団結!

山口もえさん
違和感があってもその日のうちにコミュケーションを取ります

── 疲れていても、コミュニケーションを大切にされていると。ご主人のことをどのように感じていますか?

 

山口さん:

毎日仕事も家庭も、すごくがんばってくれていると思います。それと、夫は本当に子どもが好きなんだなと思います。

 

こういった取材で「ステップファミリー」について聞かれると「あ、うちってステップファミリーだったんだな」と思い出すくらい、すごく自然な感じで家族になりました。

 

長男は「パパはパパだよね。本当にパパと出会って良かったね」と言うふうに言ってくれます。私は長男長女には包み隠さず伝えています。自然にしていたことが良かったのかなと思います。

 

家族の合言葉があって、「家族は協力」なんです。協力しないと回ってかないんですよ。その合言葉にそってみんな過ごしているので、ほんとチーム田中と言う感じです。家族5人揃ってこのチームで乗り越えるしかないよねと言う感じで、今進んでいる感じです。

 

── ちなみに、チーム田中のリーダーは誰ですか?

 

山口さん:

もちろん私です(笑)。2番が長女で、3番が次女。田中家は女子が強いんです(笑)。

 

夫がいつも子どもたちに伝えてくれているのは「チームの中でママがいちばん大変なんだよ。だからみんな助けてあげようね」と言ってくれているのが大きいなと思います。

 

夫が「ママがいちばん大変ということをわかってくれている」というのは、大きな支えになっています。

 

PROFILE 山口もえさん

1977年生まれ。16歳でデビューして以来、モデルやバラエティー、女優として活躍。愛玩動物飼養管理士2級 野菜ソムリエプロ、ホリスティックビューティアドバイザーの資格も取得。3児のママとしてまい進中。
文/間野由利子 写真/葛城敦史