文字の線の上に特徴点をつける

視力に問題がない場合は、文字の形を押さえるうえで「特徴点」に注目するのが苦手なのかもしれません。文字は線で構成されていますが、線は点の集合体ですよね。そのポイントとなる点を押さえるのが難しい子がいるのです。

 

たとえば、ひらがなの「あ」の一画目は、横棒がほんの少したわむような形をしています。大人は当然のように、始点から終点まで5つくらいの仮想の点をなぞるように線を描いています。モーションキャプチャ(関節などの部位の位置と動きを記録し、人間の動作を記録する技術)のイメージですね。

 

しかし、文字の形を捉えることが苦手なお子さんは、どの点を通るかという発想がない。そのため、写生が苦手な場合も多いです。

 

だから、親御さんは線の上に特徴点をつけてあげましょう。ある形を捉えるにはどこに注目したらいいかを教えてあげて、なぞらせてあげるのです。そうすると、だんだん字の形を捉えられるようになっていきます。

 

漢字ドリルの場合、うすい色の字をなぞらせる欄のあとは空白欄になっていることが多いですが、うまく書けない子にとってはハードルが高いです。なので、空白欄には親御さんが始点と終点を書きたし、「つなぐように書いてごらん」とステップを1つ作ってあげるといいと思います。