「気が済んでる」かどうかを自問するプロセスを踏もう
結局、約1万円をかけ、子供服はすべて途上国の子供たちに送られました。 「お金かかっちゃいましたね」という私に、
「でも、とてもスッキリ。役に立てたと思うとかえっていい気分。寄付したと思えば、納得できます」
と晴々した顔で言う彼女。
「捨てる基準」や「捨て方」の情報は私たちのまわりにあふれています。捨て上手な人も整理収納のプロもたくさん発信しています。 でも、見極めるべきは「その方法で自分の気持ちが済むかどうか」ということ。10円でもいいからお金に換算されたことで気がすむ人もいれば、誰かの役に立てたことで気がすむ人もいます。 私が実家の片づけをしたとき、母は「私の見ていないところであなたが捨てるならかまわない」と言っていました。母にとっては、自分が判断するのはいやでも、娘が判断するなら気が済んだわけです。 モノを捨てるためには、「気が済む」って実は重要な要素。 他人の情報を取り入れるにしても、マネするにしても、鵜呑みにする前に、「それで私、気が済んでる?」と問いかけるプロセスをぜひ踏んでみてください。 日頃から自問していると、自分でも気づかなかった基準が見えてくるかもしれません。
文/のざわやすえ
出版社での編集を経てフリーに。ライター・エディター活動の一方で、主婦雑誌で培った知識をもとに「暮らし方アドバイザー」として、整理収納や家事タスクのアドバイスでも活動中。また、趣味のソーイングではオーダー業も。働きながら育てた一男一女は、この春から高2、高1に。