匿名のネット掲示板「2ちゃんねる」や動画サイト「ニコニコ動画」を設立したひろゆきさん。自身のYouTubeチャンネルで9月16日におこなったライブ配信では、視聴者の質問に答える形で独自の視点から子どものマネーリテラシーについて語りました。

口座運用は子どもに任せる? 親が教える?

ライブ配信のなかで、高校生と中学生の子どもをもつシングルマザーからの悩み相談を受けたひろゆきさん。「子どもたちにジュニアNISAの口座を運用させているが、他にも教えるべきことはあるか」というマネー教育に関する質問に回答しました。

 

ひろゆきさんは意外にも「下手に教えなくていい」という持論を展開。親に「この会社に投資したほうがいいよ」などと言われるとそれをそのまま信じてしまい、金融資産に対するリテラシーが生まれない可能性があると指摘しました。

 

理論上利益が出ている会社の株を買う場合も、いざ買ってみたらそこまでの高値には戻らず、損切りすべきか悩むケースもあることなどを例として挙げたひろゆきさん。「自分自身でいろいろと経験して学ぶべきで、親があまり教えないほうがいいと思っている」と回答しました。

「親が教えないほうがいい」とひろゆきさんが語る理由

また、ひろゆきさん自身が「株が向いてない」と思ったきっかけとして、大学時代の体験談も披露。とある会社の株が上がる法則を見つけてこれは買いだと考え、証券会社に足を運んだものの、なぜか急に株価が下がってしまって落胆したといいます。

 

しかし数年後、実は株式が分割していた事実が発覚。損をしていると思ったら本当は得していたと言い、それすら気がつかなかった自分には株が向いていないと確信したと話していました。

 

株価が上がるわけでもないのに毎日チェックしていることも「自分の時間を無駄にしている」と感じたひろゆきさんは、放っておいても利益が出る株以外はもう買わないと決めたそう。

 

そんな自身の体験も踏まえ、「自分にはどういう株の運用の仕方が向いているか知るうえでも、ある程度子どもにまかせたほうが良いのでは」と語っていました。

実際に家庭でおこなっている「お金の教育」は?

ひろゆきさんのYouTubeチャンネルでも登場した子どものマネーリテラシー。お金の教育イベントを開催している株式会社HONEYTHINGが実施した「お金の教育についてのアンケート」でも、高い関心が明らかになっています。

 

アンケートでは自分自身が「早く学んでおけば良かった」と感じた親世代が多く、99%が「子どもにお金の教育を受けて欲しい」と回答。とはいえ、実際にお金の教育をおこなっている家庭は54%にとどまり、子どもに対するお金の教育について頭を悩ませている様子がわかりました。

 

実際に家庭で教育をおこなっているという回答の中には「お駄賃制にしている」「使える金額を渡してその中で欲しいものを考えて買う」といった気軽にできそうなものから、「お金の増やし方、貯金の仕方を教えている」と一歩踏み込んだものまで、多岐にわたっていました。

 

今後は現金以外にもさまざまなお金の循環がうまれることを懸念する声もあり、わが子への「お金教育」について、親の試行錯誤は続きそうです。

文/牧野聡子
参照/ひろゆき公式YouTube「【ひろゆき】親が教えないことは世間が教える。COLOMBAを呑みながら。2021/09/16 J22」https://www.youtube.com/watch?v=YFFF0DoM198
株式会社HONEYTHING「『おかねの教育について』のアンケート調査」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000059286.html