「自分を大切にする」「相手を尊重する」ことを教える

高校生にもなると、恋人と親密な関係になる機会もぐっと増えるものです。そんななか最近よく耳にするのが、高校生や大学生に多い「デートDV」の被害について。 これは、恋人など親密な関係にある人から、言葉で傷つけられたり、暴力を受けたり、行動を制限されたり、性的暴力を受けたりすること。 「束縛するのは愛があるから」「男は強引なくらいのほうがいい」「女は従順であるべき」などの思いこみがどちらかにあると、気づかないままストーカー被害などの深刻なケースに発展することも。 そうした被害を防ぐため、高校生や大学生を対象に「デートDV」や「セクシャル・コンセント(性的同意)」について啓蒙する取り組みが、いま活発に行われています。

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例として、「女性への暴力・差別・抑圧などに声を上げ、社会を変えていこう」という活動をしている「一般社団法人 ちゃぶ台返し女子アクション(http://chabujoshi.890m.com/)」の「同意ワークショップ」の内容をご紹介します。 アメリカやイギリスの大学で行われる「Consent Workshop」を参考に企画されたこのワークショップでは、パートナーシップや性関係における「同意」とは何かを、ロールプレイを通して考えます。 家で二人きりになったとき、キスされたり体をさわられそうになった場面において、それは本当に「YES」なのか「NO」なのか…。性的な行為をする際には必ずお互いの「同意」が必要であり、相手の意思を尊重しなければならないことを学びます。 アメリカの大学では「4人に1人を上回る数の女子大生が、卒業までに性的暴行を受けた」という調査結果があり、日本においても大学生による性暴力事件が連続したことがありました。男女ともに被害者・加害者にならないためにも、機会があればぜひおすすめしたいと思います。