「ごはんと旅は人をつなぐ。」をテーマに、おいしいごはんや素敵な旅を通じて、人と人を繋ぐ。そんな活動をしている料理家・ダーダこと山田英季さんによる、連載エッセイ。

 

山田さんが「とにかく、今これが食べたい気分」な美味しいレシピを、作っているときの熱量も一緒にお届けします。

#08「大粒の季節、あさりとアスパラのレモンホイル焼き」

今年もお花見はお預けでしたので、お花屋さんで切り花を買うようにしています。

 

部屋の中でも気分がよくなりますし、毎朝の水の交換もなんだか、生活を見直すにピッタリな時間になっています。

 

さて、4月になってあさりがふっくらと大粒になってきました。ボンゴレパスタや、酒蒸し、お味噌汁にしてもおいしいですよね。

 

今回は、旬を迎えるあさりを使って、「あさりとアスパラのレモンホイル焼き」を作ります。

 

まずは、アスパラの硬い部分をピーラーで剥いて、三等分にします。

 

アルミホイルを広げて、アスパラをのせ、塩をふって下味をつけます。

 

その上に砂抜きしたあさりをのせ、黒こしょうをふったら、バターをのせます。

 

ここでポイントです。レモンを絞ってからホイル焼きにすることで、あさりとアスパラにレモンの香りがついて、それはそれは美味しくなるのです。余談ですが、アスパラの代わりに、菜の花やブロッコリーでも美味しく作れます。

 

さて、次はアルミホイルで包みます。あさりの殻が開くので、少しゆとりを持って包んであげてください。

 

フライパンにホイル焼きをセットして、水を注ぎ、蓋をしたら10分蒸し焼きにしましょう。

 

なんと簡単な料理!

 

さぁ、いざ、「オープン ホイル」。

 

ふっくらと蒸しあがったあさりから、レモンの香りがふわりと立ち上がり、鼻先を撫でるように通り過ぎていきます。幸せすぎる。

 

この瞬間、冷蔵庫で白ワインを冷やしておいた自分へ拍手をおくるのです。

 

4月の台所三箇条

  • 大粒のあさりを見つけたら、迷わず購入
  • ホイル焼きは、レモンとバターで!
  • 白ワインを冷やして、テーブルには花を飾ろう。

 

あさりのうま味を吸った、アスパラは甘くて何本でもいけちゃいます。軽くトーストしたバゲットをスープに浸すのもおいしい。

 

ご馳走さまでした。

「あさりとアスパラのレモンホイル焼き」レシピ

本日の材料 ふたり分 (調理時間:20分)

・あさり…………200g
・グリーンアスパラ………5本
・パセリ…………適量
・バター…………10g
・塩………………ふたつまみ
・黒こしょう……少々
・国産レモン…………1/4
・水………………大さじ2

作り方

①アスパラの硬い部分をむいて、3等分に切る。パセリはみじん切りする。
②アルミホイルを約30㎝長さに2枚切り、それぞれにアスパラをのせ、塩を振る。
③❷にあさり、黒こしょう、バターを等分にのせ、よく洗ったレモンを搾り、そのまま皮ごとホイルに包む。
④フライパンにホイル焼きを並べ、水を入れて蓋をし、中火で10分蒸し焼きにする。

料理製作・文・写真/山田英季 構成/松崎愛香