© トロル・ポプラ社/2022「映画おしりたんてい」製作委員会

「おしりたんてい」シリーズの劇場版4作目、初の長編作『映画おしりたんてい シリアーティ』(公開中)で監督を務めている門由利子さん。本作では福山雅治さんが演じる史上最強の敵役・シリアーティが登場し、おしりたんていと頭脳戦を繰り広げます。

 

シリアーティの第一印象は「衝撃的なビジュアル」だったという門監督に、大好きな作品「おしりたんてい」との出会いや、初の長編作の見どころ、制作現場の様子について語っていただきました。

テーマはちょっと大人な「おしりたんてい」

© トロル・ポプラ社/2022「映画おしりたんてい」製作委員会

── 「おしりたんてい」シリーズの劇場版4作目となる本作は、初の長編作となります。記念すべき初長編作の監督を務めた、今のお気持ちを教えてください。

 

門監督:

監督をやることが決まったときは「ありがたき幸せ」と思いました。「おしりたんてい」という作品のスタッフに入れていただけたよろこびを噛みしめています。

 

「おしりたんてい」はアニメ化される前から娘とともに好きでしたが、さらにハマったきっかけはイベントでした。着ぐるみが登場するイベントだったのですが、かいとうUがかっこよすぎて、一目惚れしてしまいました(笑)。

 

── 惚れちゃいますよね、かっこいいです。今回、映画の敵役はシリアーティなので、出番がないのはちょっと寂しいですが…。門監督が思う「おしりたんてい」の魅力とは?

 

門監督:

主人公の顔がおしりというのはやっぱりすごく魅力的ですよね。かいとうUのビジュアルもなかなかすごいですけれど(笑)。メインキャラクターだけでなく、サブキャラ、モブキャラにもおもしろいメンバーが揃っています。魅力に溢れた仲間たちがたくさんいて、誰にスポットをあてても話が作れます。

 

── シリーズ初の長編となるので、制作するうえでリクエストも多かったのではないでしょうか。プレッシャーは感じましたか?

 

門監督:

普段「おしりたんてい」のアニメを観ている子たちはもちろんですが、ターゲットとしてはちょっと年齢を上げています。「おしりたんてい」を観て育った子どもたち、もう「おしりたんてい」を卒業した子どもたちが観られる映画をというオーダーがありました。今、小学6年生の私の娘も「おしりたんてい」の絵本、アニメで育ちました。ちょうど、今回の映画のターゲット層になっています。

 

普段のおしりたんていはお話の途中に迷路などのクイズが入るのですが、クイズが入るとどうしても一瞬話が途切れてしまう。そのため、今回は本編の中にはクイズを入れず、謎解きは入場者プレゼントでもらえる冊子で楽しめるようになっています。物語を楽しむ作りになっているので、テンポよくするように心がけました。

 

ちょっと大人な「おしりたんてい」を意識しつつ、いつもアニメを観ている小さい子どもたちもちゃんと楽しめるような「おしりたんてい」らしいコミカルな要素を随所に盛り込みました。シリーズ初の長編作ですが、プレッシャーよりも、スケジュールとの戦いが大変でした。でも、それは作品に限らず、アニメーション制作の現場では切っても切り離せないことなのですが(笑)。

裏設定も把握して演じ切る福山雅治さんに感動

© トロル・ポプラ社/2022「映画おしりたんてい」製作委員会

── シリアーティ役福山さんのアフレコを拝見したのですが、とても和やかで楽しい現場だと感じました。

 

門監督:

福山さんはすごく熱心な方でした。シリアーティ教授を理解していただくために、裏設定までお伝えしたのですが、それをすべて汲み取ってくださり、シリアーティ教授になりきってアフレコしていただけたのは、本当にありがたかったです。

 

── みずからいろいろなパターンを提案されている姿が印象的でした。

 

門監督:

本当にプロフェッショナルな方です。お伝えした裏設定に関しても「こういう設定があったら、キャラクターにより深みが出るのでは?」などと考えてくださって。普段、アフレコでご一緒している声優さんは「もう言うことありません!」というくらい完璧な形に仕上げてきてくれるので、安心して頼っています。

 

声優が本業ではない方とのお仕事は初めてで、どんなアフレコになるのか全く想像がつかないまま本番を迎えたのですが、まさかここまでやってくださるとはと感動してしまいました。素晴らしかったです。

「衝撃的なビジュアルに一瞬で魅了されました(笑)」

© トロル・ポプラ社/2022「映画おしりたんてい」製作委員会

── シリアーティを最初に見たときの感想を教えてください。インパクトあるビジュアルですよね。

 

門監督:

「おしりたんてい」攻めてるな〜と思いました(笑)。「このビジュアルで出していいんですか?」と思ったほど衝撃的でしたが、一瞬で魅了されました。でも驚いたのはその後のプロデューサーの言葉です。あのビジュアルを手に「シリアーティ役は福山さんに依頼しようと思っています」って。

 

ビジュアルを超えた一番の衝撃はその言葉。福山さんはこのオファーを受けてくれるのだろうか、と不安がよぎりましたが、「この役ができるのは福山さんしかいません」というプロデューサーの言葉で「あ、本気なんだ」と確信しました。

 

── 「おしりたんてい」で育った娘さんも本作を楽しみにしていたのではないでしょうか。

 

門監督:

予告でバカウケしていたので、本編を早く観てほしい、観せたいという気持ちになりました。本編の感想も楽しみです。普段から、私の作品を友達にすすめてくれたりもするので、今回も期待できるかな、なんて思っています。