周りのお世話を率先しておこなう“世話焼きな人”。一見ありがたい行為に感じますが、度を超えた場合は迷惑に思われる可能性も。先日、「『私がいないとダメ!』みたいな思考の人にモヤモヤする」というお悩みが注目を集めていました。

「私がいないとダメ」発言にイラッ!

そもそも“私がいないとダメみたいな思考の人”には、どのような特徴があるのでしょうか? 悩みを明かしたAさんいわく、Aさんの知人は「今の仕事をやめたい」と言った後に必ず「私がやめたら後輩がダメになる」とアピール。自分が目をかける人に対して、「私がいないとダメだから」と思い込む癖があるようです。

 

Aさんが吐露した悩みには共感の声が続出。たとえば「いつも『1人くらい抜けても大丈夫なのに』と思ってます」「世話している自分に満足しているだけ。正直、イラッとする」など辛辣なコメントも。“私がいないとダメ”と思い込む人の印象はあまり良くないかもしれません。

感情表現が苦手なだけ?

ネガティブな意見が目立つ一方、実は擁護の声も寄せられています。フォロー派の主張を見ていくと、「『もっと頼られたい』という気持ちを遠回しな表現でアピールしているのでは?」「ストレートに感情を伝えられないと考えたら、大目に見てあげてもいいかも」などがあげられていました。

 

しかし、なかには「私がいないとダメ」という責任感が強すぎるため、仕事や作業を1人で抱え込む人も。周りからのクレームとして「難しい仕事を全然回してくれないので、トライすらできません。このままでは成長できないです」「うちの妻は『私がいないとお金の管理ができない』と言い張り、お金関連のことは一切手伝わせてくれない」などの声が上がっています。

 

“私がいないと…”と思い込んでいる人に役割を奪われるような場合、まず「やらせてください!」と意思表示をしてみるといいかもしれません。

職場で「私じゃないとダメ」業務を抱え込む人も…

“私がいないと精神の人”は業務を1人で抱え込むこともある様子。しかし、業務を抱え込む人が増えると、後輩に適切な仕事が与えられず成長できない可能性が。また、過剰な残業なども発生してしまうかもしれません。

 

ProFuture株式会社と産業能率大学総合研究所は以前、「日本企業における社員の働き方に関する実態調査」の結果を公開していました。

 

企業に対して「労働時間に影響を及ぼすと思われる社員の意識・能力」を質問したところ、最も多く寄せられたのは73.9%で「自分の仕事を抱え込んでしまう人が多い」という回答。多くの企業で社員が仕事を抱え込んでしまっている現状が垣間見えます。そのほか、「頼まれた仕事を断れない人が多い(42.3%)」「長時間働くのは良いことだという価値観を持っている人が多い(32.9%)」と答えた企業も。

 

職場において業務を抱え込む人がいる場合、考えられるデメリットが多いため、“私がいないとダメ”と思い込む人がいない状態が理想的と言えます。発言にイラッとしてしまうこともありますが、一社員が“私がいないと…”と思い詰めたり、ストレスを感じることがないように対応していきたいものですね。

文/牧野聡子
参照/ProFuture株式会社/産業能率大学総合研究所「日本企業における社員の働き方に関する実態調査」https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M104026/201709256066/_prw_PA1fl_dasV4MrD.pdf