忙しい毎日を送る水樹奈々さんのリラックス方法は?

プリキュアシリーズの劇場版最新作『映画トロピカル〜ジュ!プリキュア 雪のプリンセスと奇跡の指輪!』(公開中)でキュアブロッサム/花咲つぼみを演じている水樹奈々さん。声優としてアーティストとして忙しい日々を送る水樹さんに、おすすめのリラックス方法や、“奇跡”や“雪”にまつわる思い出を教えていただきました!

一生忘れられないライブで起きた”奇跡”

ライブで起きた奇跡を教えてくれた水樹さん

 

── タイトルにちなみ、“奇跡”にまつわる思い出を教えてください。

 

水樹さん:

私は大の阪神ファンで、ずっと甲子園球場でライブをやりたいと思っていました。2016年にその願いが叶って実現したときには“奇跡だ!”と思いました。なかなかライブができる場所ではないので。そして何より、その日の天気がすごかったんです。私は、晴れ女なので、それまで野外ライブで雨に遭遇したことがなかったんです。でもその日は降水確率100%でした。これは降るだろうと覚悟していたのですが、本編ラストの曲までずっと降らなくてどうかこのままアンコールまで…と思っていたのですが、ラストの曲が始まった瞬間にバケツをひっくり返したような雨がバーッと降り出しました。でも雨にぴったりの曲だったので、まるで演出のようで(笑)。

 

アンコール途中で雨が止み、花火の演出も無事にできて、“天が味方をする”というのはこういうことを言うんだとしみじみ思いました。奇跡がたくさん詰まった1日です。このエピソードはいろいろなところで話しているので、もうネタのようになっていますが(笑)、私にとっては一生忘れられない思い出です。

 

── 演出に思えるのも無理はない、というタイミングで降り始めていましたよね。

 

水樹さん:

今でもたまに映像を見るのですが、衣装が異常に重くなっていたことや、水たまりの深さが尋常じゃなかったことを思い出すと、笑っちゃいます。でも、本当にいろいろな奇跡が重なって、忘れられないライブになりました。

 

── では、“雪”にまつわるエピソードはありますか?

 

水樹さん:

またしてもライブネタになってしまいます(笑)。愛媛で大雪が降るのは本当に珍しいことなのですが、私が生まれた日は大雪でした。そして東京でも雪の思い出があります。誕生日当日に日本武道館でライブを行ったのですが、その日も生まれた日のようなドカ雪が降って。

 

でも、交通機関はストップすることなくライブは無事に開演できました。前日まで雪が降るような気配はまったくなかったのに、朝起きて窓の外を見たらあたり一面真っ白になっていて。ファンのみなさんが足を運んでくださったことに心から感謝していますし、忘れられないライブのひとつです。

 

── 水樹さんの人生にライブは欠かせないという感じです。奇跡も重なり素敵な思い出と一緒に残っているのですね。

 

水樹さん:

ものすごくエネルギーが必要な場所だからこそ、いつも特別な想いで臨んでいます。そのせいなのか、ライブで起きたことはすごく鮮明に覚えています。ライブは生ものだから奇跡も起きるのかな、なんて思ったりもします。予測できないことがたくさんありますから。

 

「リラックスする時間を意識して作っています」

家でもじっとしていない”ノンストップ人間”と微笑む

 

── エネルギッシュな印象の水樹さんですが、忙しい毎日を過ごす中でのリラックス方法はありますか?

 

水樹さん:

私は常に交感神経が優位になっているタイプなんです(笑)。健康診断に行くと「ちょっとは休んでくださいね」と心配されるくらい、常に何かやっていないとダメなタイプで。とはいえ、ホッとする時間はやっぱり必要なので、すごくシンプルですが、好きな音楽を聴きながら、ゆっくりお風呂に浸かるように心がけています。

 

今までは、お風呂にまで台本を持ち込んだり、原稿を書いたり、曲や詞を作ったり……結局家でもずっと仕事をしているので、周りからも「体おかしくなるよ」と言われて。だからせめてお風呂の時間だけは仕事から離れようと決めました。低めの温度のお湯を湯船にはり、死海の塩をたっぷり入れて、その日の気分でアロマオイルを少し垂らす。そして、音楽を聴きながらほっこりするのが私のリラックス方法です。

 

── リラックスの時間を作っているということですね。

 

水樹さん:

はい、意識して作っています。お風呂から出たら、マッサージガンを使って、体をほぐします。巻き肩になると腰痛にもなりやすいし、私たちみたいに声を使う仕事をしていると、背中がバキバキに張ってしまいます。マッサージガンとストレッチで血行を良くして可動域も広げた後は、眠りの深さが違うんです!

 

── 良質な睡眠がとれているようで安心しました。

 

水樹さん:

ボーッとしてリラックスするのがとにかく苦手なんです。家に帰っても全然座らないタイプです(笑)。時間がもったいない、何かやらなきゃという気持ちになってしまって。仕事が終わって家に帰っても、次の日の台本を読んだり、詞を作ったり、歌の練習をしたり覚えたり、やらなきゃいけないことがたくさんあります。同時に家のこともしなくちゃいけないので、それをどう効率よくこなしていくかが課題で。とにかくいろんなことをこなすためにはノンストップ人間になってます(笑)

 

PROFILE 水樹奈々 / 声優、アーティスト

1月21日生まれ、愛媛県出身。『NARUTO-ナルト-』の日向ヒナタ役、『ハートキャッチプリキュア!』の花咲つぼみ役などで人気。2000年にシングル「想い」で歌手デビュー。ライヴも盛況で“声優アーティスト”の第一人者として不動の地位を確立。2009年、声優初の『NHK紅白歌合戦』出場という快挙を達成。2014年にはこれまでの活動の成果が評価され、声優としては初となる、平成25年度芸術選奨文部科学大臣新人賞大衆芸能部門を受賞した。昨年、歌手デビュー20周年を迎えた。