地元がより好きになる!市民活動のススメ

私は、約10年前、結婚と同時に現在居住している八王子市に転居してきましたが、平日は朝から晩まで自宅から遠い職場で仕事に打ち込む日々で、休日はたまった家事をこなすのに奔走する毎日を過ごしました。そして長男出産4か月後から小学校に入学する前は、職場と保育園の往復で、休日も子供相手にバタバタと余裕のない毎日を過ごしていたので、自宅周辺の行動範囲および地元の人脈があまりにも狭い事は実感していました。 しかし、子供が小学校入学を機に、地域情報を色々学校で仕入れてきますので「ママはそんな場所は知らないなあ」という答えばかりではマズイと焦りを感じる様に。合わせていわゆる「ママ友」も、息子の保育園時代に知り合った方達ばかりですので、保育園とは離れた自宅周辺には殆どいない…要は“近所に知り合いが殆どいない”という事に遅まきながら気が付きました。 “自分はもっと視野も行動範囲も広げた方がいいのではないか”と考え始めた頃、CHANTOWebライターのお話を頂きました。 それと前後して、市の広報誌に『市民の活躍を伝えるライター入門講座』の受講生募集情報を発見! この時私は初めて、講座を主催する「八王子市市民活動支援センター」なるものを知り、ライター修行と共に、市民活動の基礎知識を学習する機会を得ました。もっと地元に溶け込みたいが、仕事と子育てしながらではなかなか…と足踏みされている方もいらっしゃると思います。少しでも参考になればと、私の体験をご紹介させて頂きます。

 

私の八王子市市民活動支援センター』利用体験

さて、前述のライター講座ですが、実は参加の為の作文選考がありまして、作文選考にパスした人間が受講できるという条件でした。私は応募用に考え抜いた文章を提出して、なんとか受講OKとなりました。 ここで初めて私は地元の八王子市市民活動支援センター『NPOサポート802(はちおうじ)』にお邪魔して、講師でありプロジャーナリストの宮崎 悟氏(日経HR執行役員)に文章の書き方から取材の仕方、およびライターの心構え等、全2回の講義と市内NPOの模擬取材1回を体験させて頂き、大変有意義な勉強をさせて頂きました。 特に、模擬取材については、まず取材前に「自分の住んでいる市にはこんなにも沢山のNPOが様々な活動をしていたのか!」という驚きがありました。そして講座受講仲間との模擬取材では、捨て猫救済のために活動しているNPOへ取材に向かい、善意ある方々の活動に感心したり驚いたりして、地元に対する視野が広がりました。 そしてプロジャーナリストの宮崎氏に「報酬をもらう以上は堂々とライターを名乗り、良い記事を作りなさい」と背中を押されたことも励みになり、(まだまだヒヨコですが)今も何とか書き続けております。 前述のライター講座には「積極的に市民の活躍を発信できる人材を育成したい」というコンセプトがあったそうです。このように私の居住エリアの市民活動支援センターでは「自己研鑽」的な要素の講座もあれば「人脈作り」「親子で地元生活を楽しむ」「ボランティア・社会福祉活動のサポート」など、実に様々な市民活動デビューするための機会が提供されています。そういう企画の他にも、市民団体の交流の場の提供、広報媒体による情報発信等、細やかな支援も行っています。 私の様に市民活動支援センターの力も借りて子育てとは違った形で地域とのつながりを作ると、自分の視野と人脈が広がると思います。ママ友以外にも様々なバックボーンを持つ友人知人が増える事は楽しいですし、何より地元への愛着が更に深まります。(CHANTOへの記事も、実は意識して地元の情報から作成している記事も多いのです。)

※写真左:受講講座のテキスト/写真右:模擬取材で撮影した写真

 

家族皆で『市民活動デビュー』もアリ!

先日情報収集と市民講座受講後の成果報告のため、約9か月ぶりに八王子市市民活動支援センター『NPOサポート802』を訪れました。そして講座受講時にお世話になったスタッフさん達との再会を喜ぶと共に、最近の市民活動支援動向について色々お話しを伺いました。 その中で印象的だったお話が『お父さんの市民活動』についてのお話でした。 日本のお父さんたちは、大抵平日は仕事に忙殺されるので、『休日はゆっくり休みたい』という気持ちはわからないでもないですが、我が家の主人の様に『学校のPTA活動は面倒くさいからしたくない』とか『休日1日中子供の相手は疲れる』等言って、休日にダラダラ自宅でテレビ鑑賞やスマートフォンでネット閲覧三昧ばかりされると、働いている嫁も『それってどうなの?!こっちも毎日仕事しながら家事育児して、小学校のPTA活動もしているのですがねえ?!貴方ももうちょっと別の過ごし方ができません?!』と不平不満も沸いてしまいます。そんな訳で、私はパパ世代の市民活動について質問をしてみました。 元々、『NPOサポート802』の利用者は、ある程度時間のある、NPO活動やボランティア活動をしている中高年の方々や、学生さん、子育て中のお母さん達がメインで、お父さん達向けの活動は数があまり多くないそうです。最近では、保育園や幼稚園、小中学校には『父親の会』的な位置付けの私設サークルも増えているので、そういった集まりや、地域のイベントを中心に参加するお父さん方が殆どではないかと、スタッフさんは推測しているようです。 しかしながら、「あるお父さんが一回軽い気持ちで市民活動を体験した際『ありがとう』の言葉をかけられて、以来意欲的に市民活動に参加するようになった」という前例はあるようでして、「お父さん達が市民活動により多く参加すると、もっと社会全体が良くなると思いますね」とスタッフさんは断言しました。 また別のスタッフさんは、お父さん達の市民活動デビューのヒントについてこの様にコメントされました。 「『○○の会』等、継続参加が必要な市民活動は敷居が高いので、まずは1回限りのボランティア活動等なら『まあ、試しに参加してもいいかな』というやる気が起きます。 そして、手を動かしたり、何か作業をしながら隣の方達と話しをすると、知らない人同士でも“ただ話すだけ”の集まりよりも打ち解けやすいので、お父さんも友人知人が作りやすく、次の活動につながりやすいです。 それから、お父さん達の市民活動のきっかけで多いのは『奥さんがチラシを見つけて参加を勧めた』という、家族からの情報を元に参加したという例ですね。私達のセンターでも、土日等のお父さんが参加出来そうな市民活動のチラシは、まずお母さん達に手に取ってもらえるように工夫しています。例えば『お父さんと一緒に○○を作ってみよう』的なイベントにお父さんとお子さんが参加すれば、忙しいお母さんも少しは息抜きが出来ますし、お父さんもお子さんも友人の輪が広がり、視野も広がり、気持ちが豊かになります。ですからお母さん達も、市の広報紙や、公共施設に掲示されたポスター等の情報をこまめにチェックして、お父さんのツボにはまりそうな活動の情報を意識して得る様にすれば、お父さんの市民活動の機会はぐっと増えると思います。まずお母さん達が市民活動につながり、そこから家族にもつなげていく事も良いですね」との事。 地元で参加者募集中の市民活動の中には「家族みんなで河原のクリーン作戦」「災害時に役立つ救命講座」等、家族参加OKの催しもよく探せばありますので、まずは“家族で出来る活動”に家族皆で参加して、お父さんに市民活動デビューのきっかけを作ると“休日は家でゴロゴロ”、“公園で子供を遊ばせている間、ずっとスマートフォンいじり”の様なお父さん達の意識改革に効果があるかもしれませんね!我が家のインドア派主人も、町内のお祭り等のボランティアは参加してくれるので、イベント手伝い系の市民活動を中心に参加を勧めています。 「市民活動の支援も色々大変ではないですか?」との私の質問にスタッフさんは、「利用してくれた方に喜んでもらえると私達もやりがいを感じます。今日も昨年市民ライター講座を受講したトヤマさんが、学んだ事を活かして頑張っているのを見ると『市民ライター講座を企画して良かったなー!』としみじみ思いますよ。」と、逆にこちらが恐縮するありがたいお言葉を頂きました。 また、こちらの支援センターでは、市民活動団体やボランティア団体さんがポスターやチラシを作製できるように、PCやコピー・プリントのサービスも利用できます。これなら市民の皆さんも気軽に市民活動やボランティア活動の立ち上げが出来ます。改めて八王子市市民活動支援センターの頼もしさを実感させて頂きました。 読者の方で、居住エリアの市民活動や社会貢献ボランティアに興味をお持ちの方は、まずは最寄りのエリアに市民活動支援センターがあるか調べてみると良いですね。市民活動を始めるきっかけがきっと見つかりますよ!

※写真左:「NPOサポート802」のスタッフの皆さん / 写真右:編集作業等が出来る貸出用PC

 

出来る事から地元に貢献♪

私も平日は仕事があり、休日は小学校のPTA活動もあるので「無理なく出来る範囲で」地元の市民活動にも参加するようにしています。毎年知人の依頼で商店街のイベントのボランティアをしますが結構楽しいですよ♪ また、地元の施設でハンディキャップがある方々が手作りしているパンやお菓子等も、極力購入させて頂いています。これも地元の社会貢献になります。何より施設で手作りされる食品は、素朴な味わいで美味いのです♪ 子供達のふるさとをより良くする意味でも、地元での市民活動は意義のあるものだと思いますし、『あれ、私はこういう事が意外と得意なのか?!』と、いつもと違う自分も発見できますよ。 是非、出来るところから地元の市民活動に参加して、視野と人脈を広げてみて下さい!

CHANTOママライター/トヤマチエコ