同じ会社にいながらさまざまな経験ができ、多分野でのキャリアを積むことが働きがいにつながる
——キャリアチャレンジ制度のメリットはどのような部分にあると感じていますか?
武山さん:
希望する部署の部門長と直接面談できるということが大きなメリットだと感じました。人事への自己申告だけですと、こちらの思いが伝わりきっているのかわからない部分もありますが、面談の機会を頂いて、思いを直接伝えることができるので、採用・不採用にかかわらず納得感は得られると思います。
——仕事と育児を両立する上で、工夫していることがあれば教えてください。
武山さん:
部署内でスケジュールをきちんと共有することを意識しています。ミーティングの予定が入ってから「その日はお迎えで早く帰ります」と言うと、ミーティング参加者全員に迷惑がかかるので、わかっている予定は早めに共有するよう心がけています。それから夫との育児と家事の分担ですね。子どもが小さい頃から分担制でやりくりしていて、「ママじゃなきゃだめ」とはならなかったので助かりました。
——武山さんの入社当時と比べて、働きながら育児をする方は増えてきたように感じますか?
武山さん:
そうですね。ここ10年くらいで、育児と仕事を両立する方が増えてきたように感じています。私が入社した頃くらいから、制度の充実に伴い、身近にロールモデルとなるママさん社員が増えたことで、「自分が子どもを産んだ後も働き続けられそう」というビジョンに切り替わっているのだと思います。
とはいえ、まだ「大丈夫?無理しすぎてない?」と気を遣っていただくこともあります。配慮してもらえることはありがたいと思いつつ、今後の私の働き方を見て、「大丈夫そうだな」と安心してもらえるように頑張っていきたいと思っています。
——武山さんのように育児をしながら、仕事へのチャレンジも諦めない社員が増えていくことで、「母親が仕事に打ち込むことは大変そう」といった意識が払拭されていくのでしょうね。
武山さん:
確かに子どもを産んだら一定期間は子育てに集中しなければいけないかもしれませんが、「母親だからといって、やりたいことをセーブしなくても大丈夫、特別視してもらわなくても大丈夫」ということを示していきたいですね。それが実現できる制度や仕組みがオリックスにはあるわけですから。
——今後もキャリアチャレンジ制度は活用していきたいですか?
武山さん:
そうですね、まずは今の仕事に打ち込んで、また新しいことへの興味や冒険心が生まれたら活用するかもしれません。
実際に社内にも何度かキャリアチャレンジ制度を使って、部署異動をしている先輩方もいます。同じ会社にいながらさまざまな経験ができ、キャリアが積めるのも当社の大きな魅力の一つ。今後も仕事に変化をつけながら、やりがいや働きがいを意識して仕事に向き合っていこうと思っています。
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制度面の充実から、育児と仕事を両立する社員が増えてきたというオリックス。今後は、「育児をしながらでも、仕事へのやりがいや働きがいを追求できる」という姿勢を武山さんのような女性社員がロールモデルとなって築いていくのでしょう。
文/佐藤有香 撮影/緒方佳子