異動後の「思っていたのと違った」を解消するためにも「社内インターンシップ制度」の活用を推奨
——異動前と後とで仕事内容や部署の雰囲気に誤差が生じることもあるということですね。事前に他部署の仕事や雰囲気を知るための情報収集が必要になってきますね。
河津さん:
そうですね。当社では2017年に「社内インターンシップ制度」を導入しました。一週間の期間限定で希望の部署の仕事を体験することができます。「今は法人営業をしているが、次のキャリアは事業投資ビジネスを行う部署を検討したい」とか、「今はオリックス自動車でカーシェアの用地を探す仕事をしているが、オリックス不動産で商業施設開発の仕事を学び現在の業務に活かしたい」など、社員のキャリア開発の一助以外にも現在の業務に+αの経験を積むというという意味があるので、積極的に活用している社員が多いです。
社内インターンシップを利用してもらって希望部署の雰囲気や働き方を事前に知ってもらった上で、キャリアチャレンジ制度に手を挙げるといった動きも広がっていますし、逆に「思っていた仕事と違った」「この仕事にチャレンジするには英語力が足りない」などという気づきを得ることもあります。社員一人ひとりがミスマッチなく、新たな仕事にチャレンジする機会創出につながっています。
2007年にダイバーシティ推進担当を配置し、仕事と育児の両立支援に注力
佐々木春香さん/2001年入社。グループ人事部人財開発チーム所属
——現在、女性比率43%というオリックスでは、男女雇用機会均等法の以前から、女性の総合職を積極的に採用し、育児と仕事の両立のための制度が充実している印象です。
佐々木さん:
当社では創業当時から女性社員が多く活躍していましたが、結婚や出産を機に退職を選択する方が一定数いたのも事実です。能力があるのに辞めていくのは、会社としても損失が大きいということで、2007年にはダイバーシティ推進の専任担当を配置するなど、育児と仕事の両立のための支援制度に注力してきました。
——育児支援の拡充に取り組み始めた2007年以降、女性の離職率に変化はありましたか?
佐々木さん:
徐々にではありますが、ライフイベントが退職の理由になっている人は少なくなり、女性の育休取得率もほぼ100%になってきました。