芦田愛菜6年ぶりの実写映画主演作『星の子』。両親の愛情たっぷりに育った少女は、淡い初恋、学校での友人関係を通じて、これまで当たり前に信じてきた世界は周囲からは良い印象を持たれていないことを知ります。思春期を迎え、自我が芽生え始めた少女の心を、視線で、表情で、仕草で繊細に表現する女優・芦田愛菜の演技力に引き込まれます。
映画『星の子』
娘を救ってくれた“水”を信じる両親
高校受験を控えた中学3年生のちひろ(芦田)。未熟児として生まれ、病弱だったちひろの体調を改善する方法を探していた父(永瀬正敏)と母(原田知世)がたどり着いたのは、とある宗教団体が販売する“特別な水”。本当の効果はさておき、ちひろの健康が安定したことから、両親はその宗教団体に深く傾倒していきます。
この“特別な水”を飲み、団体の集会に参加することは、ちひろにとっては小さい頃からの日常。普通とは違う生活に疑問を感じることのないまま、たっぷりの愛情を注ぐ両親のもと、すくすくと素直な少女に成長していきます。やがて思春期を迎え、初恋を経験するちひろ。しかし、その淡い初恋こそが、ちひろの信じる気持ちを揺るがすことになるのです。