「いい娘でいたい」と思うほど、母親から解放されない
このように、母親に対して“負の感情”を抱いている女性たちの大きな特徴は、「いい娘でいたいと思っている」ことと、石原さんはいいます。
「こうした女性たちは、母親をがっかりさせたくないと考えがちです。これまで育ててもらったのだから親孝行をしたり仲良くしたりしなくては、と思ってしまうのです。自覚があるかどうかは人それぞれですが、母親に逆らうことに罪悪感を抱く心理が働くのです」
実際は、どんなに母親から反対されたとしても、その声に従う必要はありません。けれど、娘には、“自分のやりたいことをするには、親に承諾を得なくてはいけない”という思い込みがあるのです。
そのため、自分のやりたいことが母親の気持ちとは異なった場合、自分を抑えて、母親の意に沿うよう行動をとってしまう傾向にあります。けれど同時に、母親がいつまでも自分を理解しようとしてくれないことに絶望し、傷ついてもいます。