エクササイズの効果を上げ続けるポイントは?

「これまで、いろいろなエクササイズを紹介してきましたが、一番大事なのは、1日少しでも身体を動かすことです。だからといって、数日サボっても気にしないで大丈夫です」

 

スキマ時間があれば、トレーニングはどんなタイミングでしても大丈夫ですが、避けたいのは寝る前。筋トレで目が覚めてしまうので、健康的な生活を送るためにはやめましょう。

 

「おうちエクサの場合は、トレーニングを始める前にストレッチなどはやらなくても大丈夫です。ただし、本当に『身体を引き締めたい!』方は、ランニングや縄跳びなどの有酸素運動と組み合わせると効果が上がります」

運動だけでなく食事と睡眠でも身体を整えて

また、脂肪を減らす上で忘れてはいけないのが睡眠と食事。いくら筋肉量を増やしても、普段の生活がおろそかにしていると、なかなか脂肪は落ちません。

 

「ダイエットにおいて、睡眠、食事、運動の大切さは、割合でいくと2:2:1ぐらい。それほど、睡眠や食事は気を使ってください。7時間以上の睡眠とバランスのいい食生活はやっぱり欠かせません」

 

特に食事で気をつけるべきポイントは、タンパク質の量。ざっくり、体重50Kgの人なら150gというように、自分の体重を目安に摂取量の目標を設定するといいそうです。

 

「特に朝は身体を目覚めさせるためにも、朝食は少しでも摂ることをお勧めします。逆に夜は寝るだけなので、食事量は減らしても大丈夫。日中にもし小腹がすいたら、抗酸化作用が高く、良質なタンパク質が摂れるナッツを選んでください」

 

さまざまなアドバイスをしつつ、「ムリをしないことが一番大事」と語る久保さん。

 

「トレーニングやエクササイズといった言葉は、運動へのハードルを上げてしまうことがあると思います。今回のトレーニングがもし難しそうだと感じたら、例えば、職場で1、2時間おきに意識的に歩いたり、通勤電車で座らずに立ってみたり…できるところからでもいいので、自分の健康管理を始めてみてください」

PROFILE 久保孝史先生

1990年生まれ。大学施設のトレーナー、ラグビー部にS&Cコーチとして携わる。早稲田大学大学院スポーツ科学研究科博士後期課程を修了。スポーツ科学修士、認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(CSCS)。

 

文/立岡美佐子 撮影/富本真之 イラスト/いしかわひろこ