オートチャージ機能を使わないことが大事

使いすぎを防ぐためにおすすめしたい方法の一つが、「オートチャージ機能を使わない」ことです。

 

お金を使っている感覚がなくても、使える金額が限られれば、使い過ぎを防げます。しかし、オートチャージ機能を使うと、残高が一定額を下回った時にクレジットカードや銀行口座から自動的にチャージされ、お金を意識することがなくなります。

 

オートチャージ機能を利用する人は、今月、何回オートチャージされたか把握していますか? おそらくほとんどの人は答えられないのではないでしょうか。オートチャージは便利な機能ですが、貯金や節約の視点に立つと不便なのです。

 

不便かもしれませんが、1カ月で使える金額を決めてATMやレジなどでその金額だけをチャージするようにしましょう。そうすれば使い過ぎは防げます。

利用するキャッシュレス決済は1~2つに絞る

他の対策として、「使用するキャッシュレス決済サービスを1~2つに絞る」ことも重要です。

 

キャッシュレス決済は店によって使えるサービスが異なることから、複数の決済サービスを使い分ける人もいると思います。「この店で支払う時は、このサービスを使うとクーポンが使えるから」と、得することを考えて使い分けるわけです。

 

しかし、いくつも使っていると、どの決済サービスにいくら残高があるのかわからなくなります。すると、あちこち無計画にチャージするようになり、管理できなくなりがちです。

 

それを防ぐには、使うキャッシュレス決済サービスの数は、理想を言えば1つ、多くても2つに絞りましょう。

 

もうひとつ重要なのは、「使用履歴を定期的にチェックすること」。レシートできちんと家計簿をつけるタイプの人なら良いのですが、そうでない人は、自分が何にいくら使っているのかがわからず、ムダづかいに気づかなくなります。

 

アプリで1タップすれば確認できるサービスもあるので、月1回程度は使用履歴を見る習慣をつければ、思わぬ浪費や利用額の多さに気づくでしょう。

 

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私がデビットカードをすすめる理由

現金よりもお金を使い過ぎてしまうのは、キャッシュレス決済の元祖ともいえる「クレジットカード」にも同じことが言えます。

 

私は、クレジットカードを持つことをすすめていません。「支払いが先送りになり、家計管理がしにくく浪費の元になるから」です。また、支払い日にきちんと支払わないと、最大で年率14.6%の遅延損害金を追加で払うことになったり、金融機関などが共有するブラックリストに載って他のローンが組めなくなることもあります。

 

しかし、どうしても持ちたい人には、「デビットカード」をおすすめしています。最大の特徴は、「商品やサービスを買った時、その場で口座からお金が引き落とされること」です。支払いが先送りにならないので、家計を管理しやすくなります。

 

デビットカードは、さまざまな銀行が発行しています。VISA、MASTER、JCBといった国際ブランドと提携していて、そのブランドのクレジットカードが使える加盟店なら、ほとんど利用できます。「LINE Pay カード」のように、JCBデビットカードとLINE Pay、両方の機能を併せ持つカードも出てきています。

 

ただ、デビットカードにしても使い過ぎの元になることは変わらないので、注意していくことが大切ですね。

 

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監修/横山光昭 取材・構成/杉山直隆 イラスト/村林タカノブ