私立中学に通わせる親の平均年収は？

上記のように私立中学に通うにはかなりの費用がかかります。気になるのは、私立中学に子どもを通わせている親の年収です。

 

平成28年度の「子供の学習費調査」には、「世帯の収入段階別、項目別経費の構成比」の項目に、私立中学校に子どもを通わせる世帯の年収の構成比が記載されています。

 

それによると世帯年収1,200万円以上が全体の34.6％、1,000万円〜1,199万円が全体の17.3％と、約半数が年収1,000万円以上で占めています。800万円〜999万円も18.4％いるので、全体の70％以上が年収800万円以上であることがわかります。

 

かなりの少数ではありますが、年収400万未満も4.2％いるので、必ずしも収入が高くなければ入れないとうことではなさそうです。

 

私立中学に子どもを通わすことができるかどうかの目安となるのが、家計から教育費として「月12万円」を捻出できるかどうかです。なぜかというと、上記で見た通り、私立中学の１年間の学習総額費は約140万円。月額にすると約12万円になります。

 

ちなみに、今までの相談経験から、仮に中学から私立に進学を希望する場合、小学6年生の時の塾代をムリなく支払える家庭であれば、中学校、高校と私立の学校に通ったとしても経済的な問題はクリアできる家庭が多いようです。

 

というのも、小学6年生の年間の塾代は講習代などを含めると年間100万円以上になるケースが多く、月額にすると、10万円程度の費用がかかるからです。

 

一方、3、4年生からなんとなく始めたものの、５、6年生になり家計がきついと感じるご家庭の場合、節約や世帯収入をあげるような手立てを打つなど、早い段階から対策が必要になります。私立中学受験を希望する場合には、先を見越した早めのマネープランを考えることが大切です。

 

文／高山一恵