まだまだある…気をつけるべき飲料
グレープフルーツジュース
グレープフルーツに含まれる「天然フラボノイド成分」が薬を代謝する酵素の力を抑えてしまうため、薬の作用が強く出てしまうことが考えられます。 影響の大小はありますが、代表的なのは「高血圧治療薬(カルシウム拮抗薬)」です。また、それ以外の多くの薬でも注意が必要です。 この影響力はグレープフルーツの果実よりグレープフルーツジュースのほうが高いのですが、品種などにより影響も様々なため、ジュース、果実ともに避けるのが無難です。
牛乳・ミネラルウォーター
一部の抗生物質や骨粗鬆症の薬などでは、ミネラルウォーターに含まれるカルシウムが薬にくっついてしまい、薬の吸収が低下することが知られています。 この場合は、薬との間隔を2時間程度あけることが望ましいです。
水なしで飲むのはアリ?
では、水なしで飲むのはどうでしょう? この場合も、様々なリスクが考えられます。 水がないことで食道に引っかかったり、くっついたりして、食道を傷つけてしまう可能性があります。さらに薬が溶けるのが遅くなり、薬の効果が出るまでの時間が長引いてしまうこともあります。 水なしで飲める口腔内崩壊錠などの特殊な薬を覗き、薬を安全に、そして早く効かせるためにも、十分な量の水で飲むことが大切です。
(※1) 日野隼人他、岡山医学会雑誌 第127巻 December 2015,pp 245-249
文:けん@薬局薬剤師