薬との「飲み合わせ」注意すべき飲み物
薬を飲むとき、ついつい近くにある水以外の飲み物で、飲んでしまいたくなることもありますよね。しかし薬によっては、飲み合わせによって効果効能に影響を及ぼすことがあります。 そこで、よくご家庭にある飲み物のなかで、特に注意すべき飲み合わせとその理由をご紹介します。
カフェイン飲料
緑茶、紅茶、コーヒー、コーラなど含まれる「カフェイン」は、一部の薬との飲み合わせが悪く、カフェインと薬の作用が強く出てしまう可能性があります。 例)気管支喘息治療薬「テオフィリン」、痛風治療薬「アロプリノール」など これまでは、「緑茶に含まれるタンニン酸が鉄剤の吸収を妨げてしまう」と言われていましたが、最近では日常的に飲む緑茶の量であれば、薬の吸収には影響しないと明らかになってきています
(※1)。
アルコール飲料
薬との飲み合わせにで、特に注意すべき代表的な飲み物が「アルコール」です。副作用が強く出てしまう可能性や、薬の効果が強く出すぎてしまったり、弱くなってしまったりする可能性など、様々な影響を及ぼします。 代表的なのは、睡眠薬やアレルギー薬(抗ヒスタミン薬)との飲み合わせ。脳の緊張を和らげる作用が強まってしまい意識がなくなるような感覚、意識はあるけど集中力に欠けるような症状が出やすくなるとされています。
また、普段から飲酒量が多い人と少ない人では、お酒による薬の効果が変わってくる可能性も。飲酒量が多い人の場合は、薬を代謝
(体内で薬の形を変えて作用を失わせる)する力が強く、薬を飲んだ時に効果が弱まってしまうことも。 一方、普段は飲酒量が少ない人が急にお酒を飲むと、お酒を代謝するのに精一杯になり、そこに加えて薬を飲むと、薬を代謝する力が足りず効果が強く出てしまうといわれています。
お酒による影響は多岐にわたります。アルコールで薬を飲まないようにするだけでなく、薬を飲んでいる場合には、アルコールはできるだけ控えるようにしましょう。