湿ったタオルは、病原体の巣窟

 

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一方で、タオルは正しい管理を行うことも大切です。 本来、タオルは濡れたものを拭き取るためのもの。当然、使用した後は多くの水分を含んだ状態となります。それがタオルの管理に注意が必要な理由です。 というのも、湿ったタオルに付着した細菌は、タオルに付着した皮脂などをエサにしてどんどん増殖していきます。湿ったまま放置したタオルは臭くなりやすいですが、その背景には細菌の増殖があるのです。 単なる雑菌増殖なら〝不快な臭いがする〟だけで済みますが、溶連菌など感染症を引き起こす細菌がタオル上で増殖してしまうと、さらに感染が拡がりやすくなります。 一般的なウイルスは湿度に弱いため、湿ったタオルで繁殖することはほとんどありませんが、細菌が感染症の原因になることも。 感染症を予防するためにタオルはすぐに乾かし、湿った状態が続いたものは使用を控えるようにしましょう。

 

(※1)厚生労働省「医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応について(その2)」
(※2)The NEW ENGLAD JOURNAL of MEDICINE「Aerosol and Surface Stability of SARS-CoV-2 as Compared with SARS-CoV-1」

 

 

文:成田亜希子