今回は鉄道旅行を計画していた親御さんに向けた記事です。鉄道旅行を計画していたのに新型コロナウイルスの影響により中止せざるを得ない方がたくさんいると思います。本記事では行楽地へ向かうJR各社、東武鉄道、小田急電鉄、近畿日本鉄道の払い戻し情報をまとめました。
JR各社の対応
JR各社は下にある条件を満たせば手数料なしで払い戻しができます。条件は以下のとおりです。
JRの払い戻し条件
- 緊急事態宣言に伴う外出自粛を事由とする払い戻し
- 緊急事態措置期間(解除された日も含む)を有効期間に含むきっぷ
これらの条件を満たすと普通乗車券、特急券、指定席券、企画乗車券が手数料なしで払い戻しできます。ただし、企画乗車券については一部制限があるのでご注意ください。
春休み期間中に購入した「青春18きっぷ」は未使用であれば払い戻しはできますが、1回でも使っていると払い戻しはできません。払い戻しの受付期間は以下のとおりです。
JR払い戻し期間
緊急事態措置の終了日翌日から1年間
日光・鬼怒川方面特急「スペーシア」を運行する東武鉄道は?
特急「スペーシア」を運行する東武鉄道は以下の条件に基づいて普通乗車券、特急券、企画乗車券(一部を除く)の払い戻しを行います。条件は以下のとおりです。
東武鉄道の払い戻し条件
- 新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的にイベント等が中止、延期または規模縮小等が決定したことを事由に、ご旅行を見合わせる場合
- 新型コロナウイルスへの感染防止を事由としてご旅行を見合わせる場合
ようするに、新型コロナウイルスによる変更・中止であれば払い戻しはできる、ということです。払い戻し期間は以下のとおりです。
東武鉄道の払い戻し期間
緊急事態宣言による緊急事態措置期間の最終日の翌日から1カ年
小田原・箱根方面の特急「ロマンスカー」を運行する小田急電鉄は?
特急「ロマンスカー」を運行する小田急電鉄は以下の条件に基づいて普通乗車券、特別急行券、使用開始前のフリーパス、クーポン券の払い戻しを行います。払い戻しの対象事由は以下のとおりです。
小田急電鉄の払い戻しの対象事由
- 外務省による渡航中止または、退避勧告の発出を事由に旅行を取り止める場合
- 新型コロナウイルスの疾患に伴い、旅行を取り止める場合
- 新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的にイベント等が中止、延期または規模縮小等が決定したことを事由に旅行を取り止める場合
- 新型コロナウイルスへの感染防止を事由として旅行を取り止める場合
このいずれかに当てはまる場合は手数料なしで払い戻しできます。さらに以下の全ての条件を満たすときっぷの有効期間経過後であっても、後日払い戻しができます。
小田急電鉄、有効期間経過後の後日払い戻し条件
- 緊急事態宣言の発出に伴う外出自粛を事由とする場合であること
- 緊急事態宣言に基づく「新型インフルエンザ等緊急事態措置」が実施される期間が乗車券類の有効期間に含まれていること
小田急電鉄の払い戻し期間
緊急事態措置の実施期間の最終日の翌日から起算して1ヵ年以内
名古屋・伊勢・大阪方面「ひのとり」「しまかぜ」を運行する近畿日本鉄道は?
特急「ひのとり」「しまかぜ」を運行する近畿日本鉄道は新型コロナウイルス感染拡大の影響を理由として旅行を見合わせる場合、普通乗車券、特急券、企画乗車券の払い戻しを手数料なしで行います。
以下の条件をすべて満たせば申し出日に関わらず、手数料なしで払い戻しができます
近畿日本鉄道の払い戻し条件
- 緊急事態宣言に伴う外出自粛を事由とする払い戻し
- 4月17日以前に購入したきっぷ
- 緊急事態措置期間(解除された日も含む)を有効期間に含むきっぷ
近畿日本鉄道の払い戻し期間
4月8日から当分の間
注意点はインターネットで購入した特急券の払い戻しです。払い戻しをする際は特急券窓口に出向くか、近鉄のインターネット会員デスクに連絡します。
このように鉄道会社により払い戻しの条件や進め方が異なります。今後、国の動きによっては払い戻しのルールや対応期間が変更になる場合があります。払い戻しの際は事前に各鉄道会社のホームページを確認することをおすすめします。また払い戻しの際は混雑を避けながら駅窓口に行きましょう。
また都会部を中心に有料特急列車の減便が相次いでいます。不要不急の旅行は避けるようにしましょう。
文・撮影/新田浩之