新型コロナウイルス感染拡大防止にともなう外出自粛が長期化するにつれ、飲み会や食事会、ママ友ランチなどのリアルな付き合いの機会が減少しています。
かわって、安全なコミュニケーション手段・ストレス発散として急速に流行しているのが、スマホやパソコンを通じた「オンライン飲み会」や「オンラインママ会」です。
ただ、時にはいろいろな事情で参加したくない時もありますよね。
今回は、そんな時、できるだけ相手の気を悪くせず、気持ちが伝わる断り方について考えてみました。
「誘いたいけど迷ってしまう」という人のための誘い方も紹介します。
「オンライン飲み会」「オンラインママ会」とは?
2020年4月現在、会議や授業・イベントなど、対面でできない集まりをスマホやパソコンを通じてオンラインで行う動きが進んでいます。
この時に使われる「Zoom」などのアプリやサイト、SNSのグループ通話機能などを利用して、それぞれが好きな飲み物を手に画面を通じておしゃべりする「オンライン飲み会」や、ママ友どうしで情報交換する「オンラインママ会」「オンラインランチ会」などが流行中。
「SNSやメールなど文字だけのやりとりと違って、顔を見て話せるのが楽しい」
「家族以外の人と話す機会が減ったので、おしゃべりでストレス発散できる」
と好評ですが、一部では
「気の乗らない職場の付き合いがなくなり、どこかホッとしていたのに…」
「外出自粛で家にいることがお互い分かっているので断りにくい」
「夜の開催だと、子どもとお風呂に入ったあとにまたメイクしたりで大変」
など、戸惑う声も出始めています。
角の立たない「オンライン飲み会」の断り方
では、角を立てずにこういったオンラインの集まりを断る方法はあるのでしょうか?
基本的には、オンライン飲み会に限らず、誘ってくれたのに参加できない・気が進まない…という時も、事情や気持ちは正直に伝えるのが一番です。
「参加したくないがために仮病を使ったら、数日後の会話で、あれ?その日病気って言ってなかった?と指摘されて気まずくなってしまいました」
という人や、
「家が散らかっていて見せられないという理由で断ろうとしたら、背景を隠せる機能があるよ!と教えてもらい、それ以上断れなくなってしまいました」
という人もいます。
まずは「自分がなぜ気が進まないのか」を考えてみましょう。
正直な気持ちを誠意を持って伝えれば、意外とすんなり受け入れられるかもしれません。
「私、外で飲むのは好きなんだけど、家族が会話を聞いてると楽しめないの…うちには1人で通信できる部屋がなくて、ごめんなさい」
「子どもの面倒を見ながらのテレワークになって、仕事をこなすのにとても時間がかかっています。家事も残っているので、申し訳ないですが不参加とさせて下さい」
など。
ただ、リアルの飲み会でもそうですが、中には相手の都合や気持ちはお構いなく、自分が飲むのに付き合ってほしいという人もいますよね。
そんな時は、次のような理由でお断りすると角が立たないのではないでしょうか。
- 「子どもと祖父母のビデオ通話の先約があるので」
- 「家族があまりいい顔をしないので」
- 「いまお酒を控えていて、皆さんが飲んでいる姿を見るのもつらいので」
なお、本当に体調が悪い時はともかく、自分や家族の体調不良(特に「熱がある」など)を理由にすると、コロナウイルス感染?!などとあらぬ心配をかけてしまうので十分気をつけたいですね。
また、これもオンラインに限りませんが、参加したいのに本当に都合が悪い場合は、代替の日を提案するか、次は自分から誘うなどの工夫をするのがおすすめ。
何度も断られても全然気にならないという人は少数派なので、また機会があればぜひ…と思うなら、
「誘ってくれてうれしい!ありがとう」 「次は私が誘うね!」
など、誘ってくれたことや連絡の手間などに感謝の気持ちを示せるといいですね。
相手の負担にならない「誘い方」のおすすめは?
最近ゆっくり話せていない学生時代の友人や元同僚、小学校の参観日に近況報告しあっていた保育園時代のママ友…これといった用事や質問はないけれど、元気かどうか、少し話したいなと感じている人もいることでしょう。
でも、自宅と直接つながるのは迷惑じゃないか、誘っていいものかと少し迷ってしまいますよね。
そんな時は、「オンラインは都合が悪かったら遠慮せず言ってね!SNSでやりとりしよう」などのひとことを添えると、相手に「断って気を悪くしたらいやだな」と気をつかわせずにすみます。
また、「いつが都合いい?」というたずね方は、オンライン飲み会やママ会そのものが好みではない・気が進まないという相手にとってはプレッシャーになってしまいます。
まずは、「〇曜日の〇時頃はどう?」と日を絞って提案するのがおすすめ。
「その日は無理だけど、〇曜日ならOKです!」
「昼間の方が私と子どもだけだから話しやすいんだけどどう?」
などの返事がくれば、前向きに考えてくれていることが分かります。
また、もし相手が乗り気でなくても「その日は都合が悪くて…」と返せばいいので、それ以上無理に誘わないようにすれば、精神的負担をかけずにすみます。
おわりに
筆者も先日、はじめてオンライン飲み会に参加しました。
気のおけない仲間同士だったのでとても楽しかったですが、発言のタイミングなど、実際に集まるのとはやはり少し勝手が違い、中には苦手な人もいるかもしれないなと感じました。
誘うときも誘われたときも、相手の気持ちや感覚を尊重して、自由に参加不参加を選べる空気を常に保っておくのが「角が立たないコツ」といえるのではないでしょうか。
文/高谷みえこ