学校から帰ってきた子どもが、すぐにテレビをつけて、ちっとも宿題に手をつけない。「ごはんできたから食べて!」と声をかけても、いつまでもテレビに夢中で、食べてくれない。 こんな日常が続くことも、働くママのストレスの原因です。毎日があまりにバタバタしていると、自分がやるべきこと、やりたいことが何もできず、ストレス貯金が貯まってしまうのです。 そこで、臨床心理士の中島美鈴先生が提案するのが、〝ストレスをためない仕組みづくり〟。 子どもの時間の使いかたを変えることで、働くママの心に余裕が生まれ、〝何もかも中途半端〟という思いからも解放されます。
中島 美鈴先生
臨床心理士。1978年、福岡県生まれ。広島大学大学院教育学研究科修了後、独立行政法人国立病院機構肥前精神医療センター勤務、東京大学大学院総合文化研究科助教、福岡大学人文学部研究員などを経て、現在は九州大学大学院人間環境学府博士後期課程在籍。集団認知行動療法の臨床・研究に力を注ぐ。『くよくよ悩んでいるあなたにおくる幸せのストーリー 重~い気分を軽くする認知行動療法の34のテクニック』『セルフ・コンパッションのやさしい実践ワークブック』(星和書店)など、著書・翻訳書多数。
子どもの時間管理で、ママのイライラをなくす
「子どもがぐずぐずして、やるべきことをしないと、『早く早く! ちゃんとして』なんて口にしてしまいますよね。
でも、このような言葉に子どもはすぐに慣れて、いうことをきかなくなるものです。
〝早く早く〟とせかして、叱るという行動パターンそのものを見直しましょう。
子どもが自主的に動いてくれさえすれば、こんなに楽なことはありませんから」(中島先生)
そのために必要なのが、子どものための時間管理術。そもそも、子どもにはタイムスケジュールの感覚がありません。 学校から帰ってきてやるべきことが、頭のなかで整理されていませんし、どの行動にどのくらいの時間がかかるかも、把握できていないものです。