保湿剤は膣の入口まで…内部は塗っちゃダメ!

 

iStock.com/puhhha

 

こうした保湿剤は、あくまで皮膚でできた外陰部のためのもの。粘膜でできている膣のなかに塗ることは避けましょう。 膣内では「デーデルライン桿菌」という常在菌が健康を守っています。保湿剤を塗ると、含まれる抗菌剤などの作用で、この菌が死んでしまうのです。 塗るのはあくまで膣の入口まで。天然成分でできたオイル類も同様です。

 

関口先生によると「『オーガニック化粧品なら安心』と思っている人もいますが、そんなことはありません。

化粧品には抗菌作用が不可欠ですが、化学成分の抗菌剤は微量で効果を発揮するのに対し、天然成分の場合は比較的多くの量を必要とします。

そのためかえって刺激になるという説もあるんです。オーガニックかどうかにはあまりこだわらず、保湿作用やアンチエイジング作用が高いものを選ぶこと。

そして膣のなかまで塗らないことが、いちばん大事です」

 

年齢に応じた外陰部の保湿は、大人の女性の新常識。大切な身体の一部として、正しい洗浄と保湿を習慣にしましょう。

 


文:川西雅子 イラスト:やのひろこ