母・こはるを演じた田中裕子の存在感
キャストの演技に魅了され、作品の中にグッと引き込まれてしまう本作の中で、圧倒的な存在感を見せているのが母・こはるを演じた名女優・田中裕子です。佐藤健も「芝居で目があったとき、理屈じゃなく鳥肌が立ちました」と、その凄さを目の当たりにしたときの感想を明かしています。メガホンをとった白石和彌監督も「田中裕子の出演がなかったら、企画は中止」と言っていたほど、この映画にはなくてはならない存在だったようです。
母親の愛とは、子どもを守ることとは、などいろいろな思いが頭の中を駆け巡ります。テーマも流れる空気も全体的にシリアスな作品ですが、こはるのコミカルなセリフに思わずほっこりする場面もアリ! そんなところも含めて、この映画の世界観に引き込まれてみてください。
文/タナカシノブ