おしゃれな家具や雑貨がうれしい価格で揃う、イケア。近くに店舗がなくたって、掘り出し物に出会いにたまに“訪れたい欲”、ムクムクと湧いてきませんか?

 

そんなイケアに惚れ込んだひとりが、「イケアマニア」と呼ばれる森井ユカさん。 イケアのデザインやおもしろさに惹かれ、『IKEAマニアック』『IKEA FAN BOOK』の2冊の本を出しました。

今回は、森井ユカさんのオフィス兼ご自宅を訪問。 ご自宅にある愛用のイケアやイケアのあれこれについて、たっぷりと話を伺ってきました。

 【家具・収納雑貨】北欧デザインが低価格で揃えられる


早速、森井さん宅の愛用イケアアイテムを見せてもらいました。まずは、スウェーデン発のデザインでありながらもコスパが良すぎる、家具と収納雑貨から。

 

立体造形作家でもある森井さんは、職業柄にもイケアのプロダクトデザインに感銘を受けることが多いそうです。

 

「デザインが優れたものがこんな値段で?という驚きとともに見つかるので、イケアでは常に興奮しっぱなし(笑)。種類も豊富で、ニーズにマッチするものが必ず見つかるんです」

 

空間を効率的に美しく整理してくれる「シェルフ」

イケアのオンラインショップで「シェルフ」と検索すると、なんと900件以上がヒット。これだけあれば、置きたい空間にぴったりとくるものが見つかるはずです。

 

森井さんが愛用しているのは、はしごのような形状になっているシェルフ。

 

「よく着るものや、よく読む本。出し入れの頻度が高いものは、ここに置いておくだけというのが我が家の収納ルールです。収納に扉があると、“魔窟”になりやすいじゃないですか(笑)。ベッド脇に配置することで、生活動線を考える上でとても便利。棚板の間隔や幅など、使いやすいサイズです」

 

デザイン性もコスパも叶えた「チェア」

こちらはオランダ人インテリアデザイナーであるピート・ヘイン・イークとコラボしたチェア。

 

「もともと私はピートさんの大ファンで、そのためにオランダを訪れるほど。でも、ピートさんがデザインする家具はかなり高くて…ガムテープとかTシャツなどの雑貨を買って物欲をしのいでいたのですが、イケアでコラボすると知って大興奮!10脚も大量購入してしまいました…(笑)。3カラー展開だったので、組み合てるときに色を自らでシャッフルして楽しんでいます」

 

イケアには、こうした著名デザイナーとのコラボ商品がたびたび登場します。リーズナブルな価格で購入できるので、要チェックです!

 

 

シンプルイズベスト。超ハイコスパな「ミラー」

イケアで抜群にコスパがいいのが、鏡。いろいろなサイズやデザインがありますが、全身が写せる姿見は、なんと2000円台から見つかります。

 

「木目調でシンプルなので、まわりのインテリアと違和感なく溶け込みます。デザインが入っているミラーもたくさんあるので、家の雰囲気に合わせて選べるのもいいですね」

 

ビッグサイズのシンプルな「植木鉢」

ベランダに置かれた大きめの観葉植物の植木鉢。海外ではグリーンをインテリアで飾るのが定番で、イケアには植木鉢自体や植木鉢カバーの種類も豊富です。

 

「無駄のないすっきりとしたフォルムの植木鉢。探しても、なかなかなかったりするんですよね」

 

森井さんの超お気に入りの「収納バッグ」

サイズ65×22×65 cmのDIMPA 収納バッグ 399円(税込)。なんでも入るビッグサイズ感と安さが魅力です。

 

「これがないと生きていけないくらいの(笑)、ヘビーユーザーです。本当に単純な、ただの物入れなのですが、我が家では大活躍。シーズンオフの洋服をここにどさっと入れて、一気に衣替えをしています。半透明なので、中身がうっすら見えるのも便利」

【小物・ファブリック】暮らしに小さな楽しみを呼ぶ


デザイン事務所も兼ねている森井さんご自宅では、デザイン性に優れたイケアのインテリア雑貨がたくさん飾られていました。

 

「普段使っている何げない雑貨にも、デザインのおもしろさが注入されているのがイケアのいいところ。それだけで、日々がちょっと楽しくなりますよね!」

 

これを基準に浴室デザインを考えという「ゴミ箱」

現在は残念ながら廃盤となってしまった、フタ付き容器。引っ掛ける場所があり、壁に金具をつけてそこに引っ掛けて使うことも可能です。森井さんはこちらをゴミ箱として愛用。そして森井さん宅のバスルームは、“これを浴室に置きたい”という発想からデザインされました。

 

「このイケアらしいブルーに惹かれて、いろいろな部屋におけるように大量に買い込みました。直線とカーブのバランスが絶妙で、内側が汚れたときも洗いやすいんです。このゴミ箱を浴槽に置きたいあまりに、それに合うように浴室のタイルや浴槽の色を水色にしたほど好きです!」

 

浴室の清潔感を徹底的にキープする「ソープディスペンサーとコップ」

“イケアブルー”とホワイトで統一されている、すっきりとした森井さん宅の浴室。洗面所のまわりに置かれたソープディスペンサーと歯磨き用のコップもイケアのものだそうです。

 

「こちらは愛用してもう20年ほど。真四角なものが好きなので、このコップには一目惚れしました。小さなものとはいえ、このソープディスペンサーと歯磨き用のコップのように空間に馴染むものって、なかなかあるようでないものです。イケアでは、そんな雑貨にも出会える可能性が高いんですよ。しかも安いっていう」

 

薄さと暖かさが絶妙で、年中使える「ふとん」

スウェーデンのイケアホテルで使われているという、RÖDTOPPA  掛け布団 5,999円〜(税込)。

 

「こちらのふとんは、保温力がとにかくすごい!寒いスウェーデン現地でも、一番薄手のものを真冬に使うほどだそうです。厚手、やや厚手、薄手、と厚さが3段階あります。私は『やや厚手』を夏はおなかだけかけて、一年中使っています」 最近では、お手入れの簡単なオールシーズン用も販売中です。

 

仕事の書類をすっきりと収納する「収納ボックス」

さまざまなサイズ展開がある「TJENA 収納ボックス ふた付き」。持ち手付きなので、出し入れや持ち運びが簡単です。白以外にもシックなブラックや、カラフルな柄なものも。他にはない色味が、さすがイケア。

 

「世界の書類の判型の基準はA版ではなくB版なので、A4書類を入れるとフタがちょっと浮いてしまうのですが、主に雑貨などを収納して愛用しています」

 

 

窓際にもデザイン性を差し込む「ミニグリーン鉢」

「殺風景になりがちなスペースに少しグリーンを置くだけで、一気に空間に命が吹き込まれる感じがしますよね。我が家では、浴室の窓脇に。植物をすぐに枯らせてしまうという人も、イケアならフェイクグリーンが豊富です」

 

デザインに惚れ惚れした「じょうろ」

「イケアのプロダクトでは骨頂!」と、森井さんが愛してやまない、イケアのロングセラーのじょうろIKEA PS 2002 199円(税込)。著書『IKEAマニアック』では、見開き2ページを使って(!)このじょうろを紹介しているほどです。

 

「つなぎの目のない流れるようなフォルムが素晴らしい!日用品だとしても『飾っておきたくなる』という北欧デザインの真髄を象徴しているアイテムだと思います。そして美しいフォルムやカラーにもかかわらず、このプライス。重ねられるという機能性も兼ね備えているので、使いやすさもバッチリです」

 

 

威圧感のあるテレビの黒をやわらげる「ファブリック」

イケアでは北欧風のさまざまな柄のファブリックを、1メートル単位で買うことができます。

 

「ファブリックは、無限の使い方ができますよね。我が家ではテレビを観ないときにカバーとして使っています。部屋の中で存在感のあるテレビの液晶画面も、こうしてファブリックで目隠しすることで視界をすっきりさせることができます」

 

 

たくさんのネコたちに癒される「クッション」

いろいろな柄が揃う、イケアのクッション。動物系の柄も多く、動物好きな人は必ずチェックしてください。こちらは複数のネコがなんとも愛らしいMATTRAM クッション 499円(税込)。

 

「ネコが好きなんで、見つけた瞬間に即買いです(笑)。こんなにかわいいのに500円でお釣りがくるなんて…本当にすごい。この長細い形も、使い勝手がいいんですよね」

 

造形作家という視点から森井さんがセレクトするのは、どこかユニークなアイテムばかり。次は、キッチンまわりを見せていただきました。

 

 

PROFILE 森井ユカさん

立体造形家、雑貨コレクター。有限会社ユカデザイン代表兼、桑沢デザイン研究所非常勤講師、自由大学講師。桑沢デザイン研究所卒業、東京造形大学大学院修了。粘土を使ったキャラクターを企画からアニメキャラクターの立体化まで、立体造形の世界で幅広く活躍。その傍ら、雑貨好きが高じ、世界や日本各地のスーパーマーケットでみられる日用品のパッケージデザインをまとめた書籍を多数出版。イケアについてまとめたものは『IKEAマニアック』『IKEA FAN BOOK』(ともに河出書房新社)も好評。

 

取材・文/松崎愛香 撮影/田尻陽子 
※掲載商品は森井ユカさんの私物です。すでに完売している可能性もありますので店頭へのお問い合わせはご遠慮ください。※文中に記載の価格や完売状況は編集部調べです。