意外と多い「スポーク外傷」
加藤さんのように、“子どもを乗せた自転車”でのトラブルを経験した人は多く見られました。中には転倒以外に、「スポークに子どもの足が挟まった」という声も少なくありません。
独立行政法人国民生活センターは“幼児座席に座っている子ども”や、“荷台に直接座っている人”の足が車輪に巻き込まれる「スポーク外傷」について注意を喚起。公開された資料によると、「スポーク外傷」の発生件数は2016年までの5年間で172件でした。2012年以降は、毎年およそ30件のペースで発生しています。また172件中、“自転車に同乗する6歳未満の子どもが怪我をした事例”は半数以上の90件。中には子どもがはしゃいだりして、足乗せに足を置いていなかったケースも紹介されていました。
最近の“幼児座席つき自転車”は、「ドレスガード」で後輪を覆っているものがほとんどですよね。ただ油断は禁物なようで、“スポークに足を巻き込まれた経験がある人”のうち「ドレスガードがあった」という人は27.2%。スポーク外傷を完全に防ぐことはできないのかもしれません。
加藤さんが赤裸々に明かした“自転車トラブル”。子どもたちを乗せて走る際は、危機意識を高く持ちたいところですね。
文/長谷部ひとみ