■子どもにとっての「知らない人」って?(さおりさん/34/医療関係者)

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娘には小さいときから「知らない人にはついて行っちゃダメだよ」と何度も言い聞かせてきました。もともと人見知りしがちな子なので、声をかけれて連れ去られることはないだろうと安心していたんです。

ところが先日、授業参観の後に一緒に帰宅していると、自転車に乗ったおじさんが、「おー! りなちゃんおかえり!」なんて声をかけて、そのまま通り過ぎて行きました。しかも娘は笑顔で手を振っていて。

「いまのは誰?」と聞くと、娘は「いつもここで会うおじさん。でも誰なのか知らない」と屈託なく言うのです。「もしあのおじさんが『ちょっとこっち来て手伝って』って言ったら、どうする?」と聞くと、「お手伝いに行くよ!」とニコニコ。めまいがしました。

子どもにとっては、何度か顔を合わせて知り合いになってしまうと、素性がわからなくても「知っている人」になってしまうんですね。あらためて娘に「知っている人でも、よその人について行ってはダメだよ」と教え直しました。