結婚してからというもの、気の強い妻の尻に敷かれながらも、静かに耐え忍んできた気の弱い夫。そんな彼には面と向かっては「妻には言えない秘めたる不満」がありました。口に出してしまえば猛反撃にあうとわかって黙っていたのに、ひょんなことから怒りが大爆発して、ついに叫んだ妻への不満! 寡黙な旦那の決死の覚悟は、どんな結果を招いたのでしょうか? 

 

 

iStock.com/PeopleImages

 

■「威厳を示す」どころか惨敗(智輝さん/39/会社員)

大阪出身の気が強い妻と結婚し、2人の子宝に恵まれました。2人の娘は見事な関西弁を駆使するようになり、どんどん口達者になっていきます。それにひきかえ、人としゃべることが苦手な私は口数が少なく、どちらかというと寡黙なほうです。 家では妻と2人の娘が楽しそうに関西弁で話していますが、いつも私は蚊帳の外。入る隙もないほど小気味よく飛び交う関西弁のリズムに、ついていけないのも悪いのかもしれません。でもまるで「いない存在」のように扱われるのが、苦痛でしかたありませんでした。 そんなある日、たまには父の威厳を見せようと「少し声が大きいぞ!」と言ってみたんです。しかし妻と娘たちは完全無視。勇気を振り絞って再び言ってみるも、またまた無視…これには私もう我慢ができません。「何でいつも俺を無視するんだ!」と、大声を張り上げてしまったんです。 (さすがにびっくりしたかな…)と、少し反省しながら妻を見ると、ケロッとした顔でこちらを見つめ「だってパパの話、面白くないんだもん」と…これに娘たちも大爆笑。もう、なんとも言えない気分でした。